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缶詰の賞味期限切れはいつまで食べられるの?フルーツ缶詰は半永久的に食べられるは間違い!?
今回は、長期保存を目的として製造されている缶詰の賞味期限について解説したいと思います。田中ぶどう園が栽培しているぶどうなどは、生鮮食品であるため、収穫後はそこまで長い期間保存することができません。しかし、さまざまな面で技術が進歩している現在では、フルーツを缶詰に入れて数年以上も美味しい状態を保存することができるようになっています。もちろん、果物以外にも、缶詰として販売されている食品は非常に多く、災害時の保存食として自宅に缶詰を常備しているという方は非常に多いはずです。
しかし、缶詰は「賞味期限が非常に長い」ということが落とし穴になってしまうケースも少なくないようです。長い賞味期限は、非常に大きなメリットであるものの、目につかない位置で保管していて、気付いたときには半年以上も賞味期限が切れていた…なんてことになる場合も少なくありません。実際に、この記事を読んでいただいている方の中にも、過去に賞味期限切れの缶詰について「捨てた方が良いのか?まだ食べられるのか?」で迷った経験があるという方は多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、缶詰の賞味期限の基礎知識と、賞味期限切れの缶詰は「いつまで食べられるのか?」について解説したいと思います。缶詰については、保存食として製造されていることからか「半永久的に食べられる」と考えている方もいるようです。しかし、どのような食べ物でも、永久に食べられる状態を維持することなど不可能です。
賞味期限と消費期限の違いは?そもそも缶詰はどっちが記載されている?
加工食品に記載されている期限には、賞味期限以外に消費期限というものがあります。一般の方は、賞味期限を「その食品を食べることができる期限」と考えてしまいがちですが、実はそうではないのです。
そこでここでは、そもそも賞味期限と消費期限は、それぞれ何を意味していて、この二つの違いはどこにあるのかを解説します。また、缶詰に記載されている期限については、賞味期限と消費期限、どちらが記載されているのかについてもご紹介します。
賞味期限と消費期限の違い
それではまず、賞味期限と消費期限の違いについて解説します。それぞれのが意味する期限について、中途半端な解説にならないよう、農林水産省のそれぞれの定義を以下にご紹介します。
賞味期限(美味しく食べることができる期限です!)
袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」のこと。
消費期限(期限を過ぎたら食べない方が良いんです!)
袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「安全に食べられる期限」のこと。
引用:農林水産省公式サイトより
上記のように、賞味期限の期日は、あくまでも「美味しく食べることができる期限」であり、記載されている期日を過ぎたからと言って即座に食べられなくなるわけではないのです。その逆に、消費期限については、未開封で正しい保存方法を守っていたとしても、それを過ぎると「安全に食べることができない」とされる期日を示しています。消費期限の方は、製造メーカーが、安全性を保障できる期日を記載している感じです。
ちなみに、賞味期限と消費期限は、製品の種類によって記載されるものが変わります。賞味期限は、比較的劣化が遅い食品に記載されるもので、例えばスナック菓子やカップ麺、ペットボトル飲料などに記載されます。一方消費期限は、お弁当、サンドイッチ、生めん、ケーキなど、傷みやすい食品に記載されています。一般的に、5日以内に劣化する食品に表示されていて、消費期限を過ぎたら食べられないという認識が正しいです。
なお、どちらが記載されている食品でも、包装に記載されている保存方法をきちんと守った上で、未開封の状態の期限となっています。つまり、間違った保存方法や一度開封したものは、期限に関係なく早めに食べなければいけません。
缶詰に記載される期限は?
それでは、缶詰に記載されている期限は、賞味期限と消費期限、どちらなのでしょうか?缶詰は、常温でも長期的に保存できるように開発された製品で、食品が傷みにくくなるような工夫がなされています。
つまり、缶詰は劣化が遅い食品という分類になるため、保存可能期間の目安として、ほとんどの場合「賞味期限」が記載されています。
缶詰の賞味期限の基礎知識について
賞味期限と消費期限の違いが理解できたところで、缶詰に記載されている賞味期限のポイントをいくつかご紹介します。上述したように、長期保存を目的に製造される缶詰には、消費期限ではなく賞味期限が記載されています。なお、一般に市販されている缶詰については、製造日から3年程度の賞味期限が設定されているのが一般的です。災害用の保存食を目的とした一部の缶詰に関しては、5年程度の賞味期限が設定されている場合もありますが、多くのものは2~3年程度の賞味期限が設定されます。
開封後は生の食品と同じ扱いになる
缶詰は、中の空気を抜いてから密閉し、さらに食品を腐敗させる原因となる細菌や微生物を除去するため、加熱殺菌が行われます。缶詰の中は真空状態で、食品を劣化させる菌なども存在しなくなるので、保存料や殺菌料などの食品添加物を使わずに、常温で長期的な保存を可能としているのです。なお、「加熱することでビタミン類が失われている」と考えられがちですが、真空状態で加熱することで、通常の調理よりもビタミンなどの栄養素も抜けにくくなるとされています。つまり、果物の缶詰でも、しっかりと栄養素を摂取することが可能なのです。
ただ、缶詰めが長期保存できるのは、あくまでも未開封の状態に限ります。一度開封した缶詰は、空気に触れることで劣化が始まります。そのため、開封後の缶詰に関しては、長期的な保存は不可能で、生の食品と同じく2~3日程度で食べきらなければいけません。
賞味期限切れの缶詰はいつまで食べられる?
それでは、うっかり賞味期限が過ぎてしまっていた缶詰は、いつまで食べられるものなのでしょうか?上述したように、賞味期限というものは、そもそも「安全に食べられる期日」を示しているわけではなく、あくまでも「美味しく食べられる期限」を表しているだけです。そのため、賞味期限が多少過ぎていたとしても、即座に食べられなくなるようなことはないのです。
さらに、食品に記載されている賞味期限いついては、ギリギリの期日を記載しているわけではありません。加工食品に記載される賞味期限については、この期間までは安全に食べることができるという“可食期間”に安全係数(0.7~0.8)をかけた日数で設定されています。つまり、缶詰に記載されている賞味期限は、かなり余裕を持った期日が記載されているということです。例えば、3年間(1095日)の賞味期限が記載されている缶詰について、0.7の安全係数が設定されていたとすれば、その缶詰の可食期間は1564.2日となり、理論上は400日以上賞味期限が切れていても食べることは可能だという判断になるのです。
以下で、賞味期限切れ缶詰について、いくつかのパターンでの取り扱いをご紹介します。なお、以下では賞味期限が3年に設定されている物を想定しています。
賞味期限が半年過ぎていた…
缶詰の賞味期限が半年程度経過していた…なんて経験は誰にでもあるはずです。一般的には、半年も賞味期限が切れている場合、「もう食べられないのでは」と考えられがちです。
しかし、安全係数のことを考えると、賞味期限が半年経過していたとしても、正しい保存方法を守っていたのであれば、全く問題なく安全に食べることができるはずです。この場合、缶詰を開封してみて、中身の食品に異常がなければ食べても構いません。
賞味期限が1年過ぎていた…
次は、1年程度賞味期限が切れていたパターンです。通常であれば、さすがに食べようとは思わないレベルですよね。
ただ、上で紹介したように、賞味期限が3年に設定されている缶詰は、安全係数を0.7とすると、可食期間は400日以上伸びます。つまり、1年程度賞味期限が切れていたとしても、計算上は可食期間内と判断でき、食べられる可能性があるのです。ただ、あくまでも缶詰の保存状態が良ければの話ですので、食べる前に中身の状態をしっかりと確認し、安全と判断できる場合のみ食べるようにしましょう。
賞味期限が2年以上過ぎていた…
最後は、賞味期限が2年以上過ぎていた…というケースです。この場合、700日以上も賞味期限が過ぎているわけですので、安全係数のことを考えても、可食期間は過ぎていると言えます。
缶詰は、真空状態で加熱殺菌をしていることから、内部に食品を腐らせる細菌や微生物が存在することができません。そのため、正しい保管をしている限りは、缶詰の中の食品が腐敗することはなく、半永久的に食べることができると紹介されることも多いですよね。しかし、5年以上も放置された缶詰が、正しい保存方法が守られていたとは、とても考えられませんし、缶に問題が生じて空気が入り込んでいる可能性もあります。したがって、賞味期限が2年以上過ぎている缶詰に関しては、開封後に問題がなさそうでも食べるのは控えた方が良いです。
ちなみに、 日本缶詰びん詰レトルト食品協会の公式サイト内では、以下のように缶詰は理論上は半永久的に食べられるとしています。
缶詰、びん詰、レトルト食品は、その定義から「容器に密封して加熱殺菌」という製造過程を必ず通ります。このことを考えると、缶詰、びん詰、レトルト食品は食品を腐敗させる菌が中にいませんので「未開封であれば半永久的に喫食可能」と言うことができます。
引用:日本缶詰びん詰レトルト食品協会公式サイトより
ただし、正しい保存方法を長期間守ることは難しい、容器も劣化するなどと言ったことを考えると、「半永久的に食べられる」というのは現実的ではない考えだと思います。
まとめ
今回は、缶詰の賞味期限と、賞味期限が切れた缶詰は食べることができるのかについて解説しました。
記事内でご紹介しているように、加工食品に記載されている賞味期限は、あくまでも「美味しく食べられる期限」を示しているだけで、これを過ぎると即座に食べられなくなる期日ではないのです。さらに、賞味期限を設定する際には、検査によって決められる可食期間に安全係数をかけることで設定されています。そのため、かなり余裕を持った期日が記載されているので、賞味期限が切れてもしばらくは食べることができると考えても問題ありません。
特に、その他の食品よりも長い賞味期限が設定される缶詰は、安全係数のことを考えると、賞味期限「+450日程度」が可食期間と考えられます。したがって、うっかり賞味期限を切らしたとしても可食期間内であれば、中身の状態が良ければ食べても大丈夫です。ただ、どのような食品でも同じですが、正しい保存方法を守らなければ賞味期限よりも早く品質が落ちてしまう可能性があります。食品の保存は、容器に記載されている方法を必ず守るようにしましょう。