
バナナを長持ちさせる保存方法について!季節ごとのバナナの保存方法を紹介
果物の中でも、バナナはお手頃価格で販売されているうえ、ボリュームと栄養価が高いことから、朝食などとして多くの人から親しまれています。輸送技術が向上して、世界中の食品が簡単に手に入るようになった現在では、1年中スーパーなどで手に入れることができるため、毎日バナナを食べているという方も多いと思います。
ただ、バナナは適切な保存方法を知らないと、いつの間にか熟しすぎてしまったり、傷んでしまって食べられなくなっていた…なんてことになるケースも少なくありません。この記事を読んでいる方の中にも、良かれと思って冷蔵庫に入れたバナナが、真っ黒に変色して驚いた経験がある…なんて人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、バナナをできるだけ長持ちさせるための保存方法について解説します。記事内では、季節ごとの保存のポイントについても解説します。
バナナの保存は「常温保存」が基本
まずは、基本となるバナナの保存方法について解説します。皆さんも一度は聞いたことがあると思うのですが、バナナは「常温」での保存が基本です。ただ、日本は季節によって気温が大きく異なるため、長持ちさせることを考えた時には、季節・状態に応じて冷蔵、冷凍を活用する必要があります。
バナナの保存に適した条件は、温度が14~20℃程度です。また、直射日光が当たらず、風通しが良い場所が理想的なので、自宅にこういった条件を満たす場所があれば、そこで常温保存しておくのがおすすめです。なお、バナナは、追熟する果物なので、常温状態に置いておくと、どんどん追熟が進みます。食べごろを逃してしまうと、熟しすぎて実が柔らかくなるので、自分の好みの状態まで追熟が進めば、早めに食べるのがおすすめです。
バナナの追熟は、気温が高いほど早く進むので、夏場の常温保存は想像以上に傷むのが早くなるでしょう。したがって、バナナを長持ちさせたい場合は、食べごろになったら冷蔵庫や冷凍庫に入れて保存するという方法がおすすめです。
バナナの食べ頃の目安
バナナは、スーパーなどで手に入れることが多いと思うのですが、スーパーで販売されているバナナは、完熟手前の物がほとんどです。これは、バナナは完熟すると実が柔らかくなるため、輸送の際に傷みやすくなってしまう、完熟で販売を始めると売れるまでに傷んでしまう可能性があるなどという理由からです。追熟する果物については、基本的に完熟手前で販売されているので、購入後に追熟させた方がいいと考えておきましょう。
なお、バナナの追熟の進み方は以下の通りなので、自分の好みの状態を見極めて食べるようにしましょう。
- ①購入直後は果皮が青みがかっています。果肉がまだ固く、糖度が低いので、さっぱりとした味わいになります。
- ②追熟が進むと全体が黄色く色づきます。甘みと酸味のバランスが取れた状態で、食べごろといえます。
- ③さらに追熟が進むと、果皮表面に茶色の斑点(シュガースポット)が出ます。これは完熟状態を示していて、より甘く食べられるサインです。
バナナは、追熟が進むと果肉が柔らかくなり、甘味が増していきます。好みの状態になるまで待ち、美味しく食べると良いでしょう。なお、冷蔵庫に入れると追熟は止まるので、好みの状態になるまでは常温状態で保存しましょう。
季節ごとのバナナの保存方法について
前項でご紹介したように、バナナの保存は「常温」が基本となります。ただ、日本には四季があり、季節によって気温などの条件が大きく変わるということを忘れてはいけないのです。例えば、真冬になると、常温保存といっても冷蔵庫よりも低い気温になる場所もありますよね。
そこでここでは、季節ごとのバナナの保存についても解説します。
冬場のバナナの保存について
バナナは暖かい国の果物ですが、輸送技術が発展している現在では、真冬でもスーパーなどでバナナを手に入れることができます。
冬場にバナナを購入した時には、室温などに注意すると良いです。食品の保存に適した冷暗所などがあるお宅の場合、ゆっくりと追熟を進めることができるので、冷暗場などで常温保存すると良いでしょう。
ただ、青みがかったバナナの追熟を早く進めたいと考えるなら、エアコンが効いた暖かい部屋で追熟させると良いです。冬場のバナナの保存は、室温に注意しながら常温保存すると良いです。
なお、バナナを保存する際は、バナナスタンドなどを用意するのがおすすめです。ない場合は、大き目のS字フックを使って吊るしておくと良いです。
※S字フックもない場合は、バナナの房を下にしておかないようにしましょう。バナナを山形になるように置けば、果肉が黒く変色することも防げます。
夏場のバナナの保存について
次は、気温が高くなる夏場のバナナの保存方法です。気温が高い夏場は、バナナの追熟が早く進んでしまうため、適切に保存しておかないと、食べきる前に熟しすぎて傷んでしまう可能性があります。
先程ご紹介したように、バナナは「常温保存」が基本的に望ましいのですが、夏場に食べきれそうにないほどのバナナを手に入れた時は、冷蔵保存も活用するのがおすすめです。バナナは、暖かい場所で育てられる果物で、低温を苦手にするという特徴を持っています。実際に、冷蔵庫の中など、低温環境で保存していると、低温障害を起こして果皮が茶色や黒に変色してしまう…なんてことになりやすいのです。
ちなみに、バナナが低温障害で果皮が黒くなった場合でも、果肉がきれいであれば問題なく食べられます。バナナの低温障害は、主に皮の細胞が壊れて変色するという現象で、果肉に悪影響を与えるわけではないので、果肉に異変が起きていなければ美味しく食べられるはずです。とはいえ、果皮が変色してしまうと、美味しそうに見えなくなってしまうのも確かなので、なるべく冷気の当たらない野菜室などで保存すると良いでしょう。
季節問わず、長期保存したいなら冷凍保存を活用
なんらかの理由で、バナナを良い状態のうちに食べきれないという場合は、冷凍保存を活用すると良いでしょう。冷凍保存しておけば、スムージーを作りたい時にも便利に利用できるので、冷凍庫の中にバナナを常備しておくのも意外におすすめです。
なお、バナナを冷凍保存する際は、皮を剥いてから冷凍庫に入れましょう。バナナの皮をむき、1本ずつラップに包みましょう。そして、ラップに包んだバナナを保存袋にまとめて入れ、冷凍庫に入れておけば取り出しやすくなります。
バナナの保存の注意点について
それでは最後に、バナナを保存する際の注意点について、いくつかのポイントをご紹介します。
バナナスタンドを利用する
バナナを良い状態で保存したいと考えるなら、バナナスタンドを用意して保存するのがおすすめです。バナナスタンドを利用すれば、バナナが木になっている状態に近い感じで保存することができます。
また、バナナスタンドに吊るせば、接地面による傷みを防ぎ、長持ちさせられることができる、吊るすことでバナナ同士の接触を避け、黒ずみを防げるなど、美しい見た目のまま保存することができるのです。バナナスタンドは、100円均一などでも販売されているので、バナナをよく食べるという方は用意するのがおすすめです。
冷蔵・冷凍は、追熟が進んだ後に
スーパーなどで販売されているバナナは、完熟手前の状態です。これは、輸送による劣化などを防止する、店頭で傷むのを防ぐことが目的です。
つまり、家に持ち帰ったばかりのバナナは、まだ完熟状態ではなく、バナナ本来の甘さが十分に引き出されていないと言えるのです。バナナは、追熟させることで、果肉が柔らかくなり、甘味を増すのですが、低温環境に置くと、この追熟が止まってしまいます。
したがって、バナナを長持ちさせるために冷蔵・冷凍庫に入れる場合でも、自分の好みの状態になるまでは常温で置いてからにしましょう。
冷蔵庫に入れる場合は野菜室に
バナナは、低温に弱いという特徴を持っているため、冷蔵保存をすると茶色もしくは黒く変色してしまうという話を耳にしたことがあると思います。
これはいわゆる低温障害と呼ばれる現象です。冷蔵庫の中でも特に温度が低いチルド室などにバナナを入れると、果皮が変色してしまうので、冷蔵保存する場合は、比較的温度が高めに設定されている野菜室で保存するようににしましょう。
ちなみに、低温障害が出たバナナでも、果肉が綺麗な状態なら問題なく食べられます。
温度変化にも注意
バナナは、低温だけでなく、温度変化にも弱いです。冷蔵庫で保存していたバナナなどは、冷蔵庫から出すことによる温度変化で、急速に傷んでしまうことがあります。
バナナは、低温環境から急に暖かい場所に移動させると、水分が奪われて皮がしぼんでしまうことがあるのです。この場合でも、果肉に問題が生じていなければ普通に食べられるのですが、すぐに食べずに乾燥が進むと、バナナの風味も落ちて美味しく感じられなくなることがあります。
したがって、冷蔵庫など、低温環境で保存していたバナナは、出来るだけ早めに食べるようにしましょう。
まとめ
今回は、くだもののなかでも、特に身近なバナナの保存方法について解説しました。バナナは、お手頃価格で手に入れることができる、栄養価が高い、さらに空腹を和らげるだけのボリュームがあるなどといった特徴から、朝食として食べているという方が多いです。実際に、家にはバナナを常備しているという方も少なくないのではないでしょうか?
ただ、バナナは、適切な保存方法を守らないと、意外に早く傷んでしまうので注意が必要です。例えば、房の部分を下にしてテーブルに置いているだけで、自重により果肉が黒く変色してしまい、美味しそうに見えなくなる…なんて経験が誰にでもあるのではないでしょうか?
この記事では、季節ごとのバナナの保存方法について解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。