今回は、ここ数年、急激にその人気が高くなっているぶどう狩りについて、ぶどう狩りをより楽しむために知っておきたいポイントをご紹介します。

皆さんは、ぶどうやいちご、梨など、その場で美味しいフルーツを楽しめる果物狩りに行ったことがあるでしょうか?日本国内にも、さまざまフルーツを栽培する農園が存在していて、旬の時期にはお腹いっぱい好きなフルーツを食べることができる果物狩りを開催している場所は多いです。しかし、こういったスポットについては、一部の方には人気が高いものの、それほどメジャーなアクティビティとまでは言えないのが実情でした。

しかし、コロナ禍で人との接触を減らすことが求められたことにより、人と距離を取りながら楽しめるレジャーとして、ぶどう狩りなどの果物狩りの人気が一気に高くなっています。現在では、旅行会社なども、ぶどう狩りなどをメインとした日帰り旅行プランを販売するようになっていて、今年は家族でぶどう狩りに行ってみようかなと考えている方も多いのではないでしょうか?ただ、今までそこまでメジャーなアクティビティでなかったことから、ぶどう狩りに行きたいとは思っても、いろいろな疑問が頭をよぎるという方も多いと思います。

そこでこの記事では、よりぶどう狩りを楽しむため、皆さんにおさえておいてほしいポイントをいくつかご紹介していきます。

ぶどう狩りの基本

ぶどう狩りは、さまざまなぶどう農園で開催されています。なお、ぶどうにはさまざまな品種が存在していて、品種によって旬の時期が異なります。したがって、あなたが体験してみたいぶどうの種類によってぶどう狩りが楽しめる時期が異なる点に注意しましょう。当然のことですが、旬の時期だとしても、ぶどうがなくなれば、その年のぶどう狩りは終了となりますので、早めに予約を取っておくのがオススメです。

一般的なぶどう狩りの流れは、ぶどう狩りを開催している農園に足を運び、直売所などに声をかければカゴとハサミを貸してもらうことができます。なお、ぶどう狩りは、基本的に予約が必須ですので、飛び込みで農園に行くのはオススメしません。河内長野市でぶどう園を運営している田中ぶどう園でも、予約必須としていますので、ぶどう狩り体験をしたい方は、事前にメールか電話でご予約してください。

直売所などでハサミなどを借りたら、農園が指定する場所でぶどう狩りをスタートしてください。ぶどうの収穫は、茎部分をハサミでカットするのですが、この時は片手でしっかりとぶどうを支えながら、ぶどうを落とさないようにするのがコツです。特に、巨峰など、粒の大きなぶどう品種は、皆さんが考えている以上に、ずっしりとした重さがあり、茎部分をカットした時に支えきれずに落としてしまう方が多いです。

ぶどうを支える時に持つ部分については、房の下側、もしくは茎の根元部分どちらでも構わないので、落とさない自信がある方を選んでください。ちなみに、ぶどう狩りの詳しい方法については、農園ごとにルールがあり、ぶどう狩りをスタートする前に説明を受けることも多いと思います。そういった説明が無い場所でも、スタッフさんに聞けば丁寧に教えてくれるので安心してください。
どのぶどう園でも、ハサミなどを使わず、ぶどうの茎を無理矢理もぎ取るのはNGです。こういった収穫方法をしてしまうと、実が傷み、茎にもダメージを与えてしまいます。

関連:ぶどう狩りが楽しめる時期とは?ぶどう品種ごとの旬とぶどう狩りの注意点をご紹介

美味しいぶどうの見分け方

ぶどう狩りを楽しむためには、「どのぶどうが美味しいのか?」を見分ける方法を知っておくことが重要ですよね。ぶどうは、その他のフルーツと比較しても、食べごろになっているのかを一般の方が見分けにくいです。したがって、ぶどう狩りを楽しむためには、以下のポイントをきちんと押さえておきましょう。

ぶどう狩りを楽しむときには、手あたり次第に目についたぶどうを収穫するのではなく、甘くてジューシーな食べごろぶどうを見つけて、それを収穫するのが一番のポイントです。美味しく食べられる食べごろのぶどうと聞くと、実がぎっしりとついている房が良さそうというイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?しかし実は、甘くておいしいぶどうというのは、実が少なく、まばらになっているもので、この方が隙間から太陽が当たるので、甘さが増すと言われているのです。

また、ぶどうの成長については、房の根元から先端に向かって徐々に熟していくということを覚えておきましょう。つまり、ぶどうは、先端の実までしっかりと濃い色づきになった房の方が、甘くてジューシーな食べごろと言えるのです。

なお、他のコラムでも触れていますが、新鮮なぶどうは、表面に白い粉のようなものが付着しています。この白い粉はブルームと呼ばれる天然成分なのですが、一般の方の中には、これを残留農薬と考え、ぶどう狩りの際に避けて通る方がいます。ぶどう表面のブルームは、実が乾燥するのを防いだり、病気から実を守るために分泌されています。つまり、ぶどうは、このブルームがしっかりと付着しているものほど、新鮮で甘いサインだと考えて良いです。

ぶどう狩りに持っていくと良い物

初めてぶどう狩りに行く方であれば、ぶどう狩りに行くときの服装や、持って行っておいた方が良いものを知りたい考えると思います。もちろん、ドライブ中にたまたまぶどう狩りができる農園を見つけたという場合、手ぶらで行くしかないのですが、上述したようにぶどう狩りは基本的に要予約のサービスですので、事前に日程が決まっているはずです。ここでは、ぶどう狩りに行くときに持っておくと便利なアイテムをご紹介します。

まず服装については、出来るだけ動きやすい恰好がオススメです。女性であれば、普段はスカートがメインという方が多いと思いますが、ぶどう狩りに行くのであれば、パンツスタイルがおススメです。また、ぶどう狩りを行うのは農園ですので、基本的に足元は悪いです。したがって、ヒールやサンダルなどはもっての外で、最低でもスニーカー、可能であれば長靴を用意しておくのがオススメです。

次に、持っておくと便利なアイテムとしては、虫よけスプレーです。ぶどう狩りは、8~10月がシーズンですので、蚊などの虫がたくさんいます。したがって、虫刺され防止用に虫よけがあると良いでしょう。もちろん、日焼けをしたくないという方は、日焼けクリームなども用意しておくと良いでしょう。
そして、ぶどう狩りは、その場でぶどうを食べることになりますので、手を綺麗にできるアイテムが必須です。ハンカチやタオルなどを常に持ち歩いている方は多いのですが、ぶどうの汁でシミになるので、こういったアイテムよりも、ウェットティッシュを用意しておくのがオススメです。ウェットティッシュであれば、収穫の時に手が汚れても、その都度綺麗にできますし、お子様の口周りを拭いてあげることもできます。

最後は、収穫したぶどうを家に持ち帰るためのクーラーボックスです。ぶどう狩りは、その場でぶどうを食べられるだけでなく、量り売り形式で収穫したぶどうを持ち帰ることができます。この時にクーラーボックスを用意しておけば、鮮度を保ったままぶどうを持ち帰ることができます。なお、冷やしておいた方が鮮度を保てますので、クーラーボックスの中には氷を入れておくのがオススメです。

ぶどうを長持ちさせるには?

ぶどう狩りは、その場で美味しいぶどうを食べられるだけでなく、収穫したブドウを量り売り形式で持ち帰ることができるぶどう農園が多いです。さらに、多くのぶどう農園では、直売所で安くぶどうを購入できるようになっていますので、持ち帰り用のぶどうを購入する方が非常に多いです。こういった持ち帰り時に、上述したクーラーボックスや氷が役立ちます。

なお、持ち帰ったぶどうをできるだけ長く楽しみたいと考える方は、ぶどうを収穫する時、茎部分をできるだけ長く残すようにカットするのがコツです。また、茎はみずみずしい緑色の状態ほど新鮮ですので、そういったぶどうを選んで収穫すると良いでしょう。こういったぶどうであれば、クーラーボックスで冷やしながら持ち帰り、冷蔵保存することで5~7日程度美味しさをキープさせることができます。

なお、冷蔵庫に保存する際は、キッチンペーパーでくるんでからビニール袋などに入れて、野菜室で保管するのがオススメです。冷蔵庫に入れる前に水洗いする人がいるのですが、それはNGです。水洗いすると、表面のブルームが落ちて、鮮度が悪くなるのが早くなってしまいます。ぶどうは、食べる直前に水洗いするものと覚えておきましょう。

ぶどうの中には、冷凍保存可能な品種も多いのですが、冷凍保存する場合は、実を茎から外し、ジップロックに入れて冷凍保存してください。

関連:ぶどうの賞味期限ってどのぐらい?ぶどうの保存に関する基礎知識

まとめ

今回は、コロナ禍以降、一気に注目度が高くなっているフルーツ狩りの中でも、ぶどう狩りをより楽しむためのポイントをご紹介しました。

ぶどう狩りは、さまざまなフルーツ狩りの中でも、珍しい部類に入ると思います。というのも、ぶどうを栽培する農園はそこまで多いわけではなく、ぶどう狩りに行ってみたいと思っても、近くに農園が無いことからなかなか足を運ぶことができないという方も多いからです。さらに、ぶどうは、ここ最近ハウス栽培を行う農園も増えていますが、まだまだ露地栽培を行う農園の方が多いため、ぶどう狩りを楽しめる時期が短いのも大きな要因だと思います。いちご狩りについては、ハウス栽培が基本ですので、比較的長い期間開催されていますので、予定を合わせることが簡単です。しかし、ぶどう狩りは、目当ての品種を決め打ちすると、1年の中でも2週間から1カ月程度しかぶどう狩りを楽しめません。

大阪、河内長野市の田中ぶどう園では、珍しいぶどう狩り体験ができますので、関西近辺に遊びに来たときには、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。