田中ぶどう園の直販サイトで、2024年度新鮮ぶどうの受付を開始しました。 現在、予約受付中で、 2024年の発送は8月下旬(お盆過ぎ)からとなります。 お盆の時期に発送を希望の方はお電話などでお問い合わせください。農園直送の新鮮ぶどうの購入は、以下サイトからお願いします。
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手作りジャムの瓶詰めについて!正しい瓶詰の手順をおさえておきましょう
これから秋に向けては、ぶどうや柿、梨やいちじくなどさまざまな美味しい果物が旬の時期を迎えます。残暑見舞いなどで大量の果物が送られてくることも多いのですが、嬉しい反面、食べきることができずに困ってしまう…というケースも少なくありません。このような場合に、意外に多くの方が挑戦する方法として、自家製ジャムを作って瓶詰めで長期保存するという方法です。
ジャムは、古くから果物を長期保存するための方法として有名で、日本でもパン食が当たり前になった現在では、果物の大量消費方法として人気になっています。ただ、意外に多いのが、瓶詰め方法に失敗してしまい、想定していたよりも早くジャムがダメになってしまう…という事態です。多くの方は、自家製ジャムを作った時には、しっかり密閉できる瓶に入れておけば長持ちすると考えているのですが、瓶詰めする時の方法を間違うと、長期的な保存が不可能になってしまうのです。
そこでこの記事では、自家製ジャムを長持ちさせるため、正しい瓶詰めの方法や手順について解説します。
自家製ジャムの基本的な保存方法について
大量の果物を頂いたときには、傷む前に食べきるのが難しいと感じるため、自家製のジャムにして長期的な保存を目指そうと考える人が多いと思います。ただ、自家製ジャムの長期保存に関しては、漠然と「殺菌処理をしなければいけない」と考えるものの、具体的な方法が分からない…ということに悩む人も少なくありません。
そこでここでは、自家製ジャムを長期保存するための基本的な方法について解説します。
自家製ジャムの保存容器について
自家製ジャムを作って長期間保存したいと考えるのであれば、きちんと密閉できる形状の瓶を用意しなければいけません。自家製ジャムの保存については、密閉できる瓶詰めが基本です。
なぜ「密閉できる」ことが重要かというと、蓋をしても空気が出入りできるような容器の場合、蓋の隙間から空気と一緒に雑菌が侵入してしまい、早期に自家製ジャムが傷んでしまう可能性があるからです。したがって、果物の大量消費として自家製ジャムを作り長期保存を目指すという場合は、「密閉できる瓶」を探すことがスタートになります。
ジャムなどを保存するための瓶に関しては、「100円均一に行けばちょうど良い大きさの瓶が売っていそう!」と考える方が多いです。しかし、100円均一で販売されている瓶に関しては、自家製ジャムの長期保存には向かないと考えた方が良いです。
自家製ジャムを長期保存するための瓶は、単に大きさ(容量)を確認すれば良いだけでなく「完全密閉が可能か?」を確認しなければいけません。実は、100円均一などで販売されている瓶のほとんどは「完全密閉できません」と記載されているものがほとんどです。つまり、100円均一などで手に入れることができる瓶は、ジャムを入れる容器にはなるものの、長期保存には向かないと言えるのです。
ジャムの長期保存を目的に使用する瓶については、完全密閉ができるタイプを選択しなければならないため、ネット通販もしくはホームセンターで購入すると良いでしょう。なお、市販のジャムが入っていた空き瓶がある場合、フタが変形などしてダメになっていなければ、再使用することは可能です。
自家製ジャムの瓶詰めの手順について
自家製ジャムの長期保存については、二つの部分に注意しなければいけません。一つ目は、ジャムを入れる瓶は、事前に煮沸消毒しておかなければならないという点です。そして二つ目は、ジャムを瓶詰めする際、正しい手順を守って「脱気処理」しなければならないという点です。
自家製ジャムの保存に関しては、この二つのポイントを見落としてしまっている方が多く、長期保存に失敗した…となってしまっているようです。そこでここでは、自家製ジャムの正しい瓶詰め方法について、重要ポイントをご紹介します。
①瓶の煮沸消毒について
ジャムを保存するための瓶は、直前に煮沸消毒をしてあげる必要があります。これは、買ったばかりの新品の瓶でも必ず行わなければいけません。ただ、煮沸消毒に関しては、そこまで難しい作業ではなく、瓶を熱湯に漬けて消毒するという方法です。基本的な煮沸処理のやり方は、以下を参考にしてください。
- ①瓶とフタを前洗いしてきれいにする
- ②鍋に綺麗な布巾を敷き、瓶とジャムを瓶に移す時に使用するスプーンを入れて、瓶に被るぐらいまで水を入れる
- ③鍋を火にかけて沸騰させる(沸騰したら5分ほど煮沸します)
- ④5分経過したら、火傷に注意しながら菜箸などを使用して瓶とスプーンを取り出す
- ⑤清潔な布巾やキッチンペーパーを敷き、その上に瓶を逆さま状態で置いて冷ます(瓶を拭くと、雑菌が付着する可能性があるので、瓶の熱で自然乾燥させましょう)
瓶の消毒は上記の手順で進めると良いでしょう。なお、瓶のフタに関しては、瓶と一緒に煮沸消毒してはいけません。完全密閉可能な蓋は、パッキンが取り付けられているため、高温のお湯で長時間煮沸すると、変形して密閉できなくなる可能性があるからです。よく洗った後、除菌スプレーなどで殺菌すると良いでしょう。
ちなみに、鍋に布巾を敷いて瓶を入れるのは、金属製の鍋にガラス製品の瓶を直接入れた場合、沸騰した時に、何度も鍋底に瓶が衝突することで割れてしまう可能性があるからです。クッションとなる布巾を敷いておけば、衝撃を和らげることができるため、損傷を防止することが可能です。また、水ら火にかけるのは、沸騰したお湯に瓶を入れると、温度差で割れてしまう可能性があるからですね。
スプーンの消毒に関しては、瓶と一緒に煮沸する方法以外に、食品に使用できる消毒用スプレーを吹きかけるという方法でも構いません。直接、自家製ジャムに触れることになるので、煮沸もしくはスプレーによる消毒は必ず行ってください。
②瓶詰めの手順について
次は、自家製ジャムを瓶詰めする時の手順についてご紹介します。実は、自家製ジャムを良く作っているという方でも、正しい瓶詰め方法を知らなかった…という方が意外に多いので、以下で紹介する瓶詰めの流れはしっかりと覚えておきましょう。
なお、自家製ジャムの瓶詰めは、熱い状態のジャムを瓶に移し替えることになります。この時、瓶が完全に冷めている場合、ジャムとの温度差により割れてしまう可能性があります。したがって、瓶もある程度の温度を保っておくためにも、ジャムを煮詰める工程と瓶の煮沸消毒は同時進行させるのが良いかもしれません。コンロの口の関係で、同時進行が難しい場合、ジャムを移し替える直前に、瓶の外側をお湯に浸けるなどして、温めてから熱いジャムを入れるようにしましょう。
自家製ジャムの具体的な瓶詰め手順は以下の通りです。
- ①温かい瓶に、90℃以上の状態のアツアツのジャムを入れてください。ジャムは、瓶の9分目を目安にたっぷりと入れましょう。(9分目より少ないと保存性が悪くなり、これ以上だと溢れる危険があります)
- ②9分目までジャムを入れたらフタをします。この際、フタをきつく締めるのもゆるゆるで留めるのもNGです。この後「脱気処理」が必要なので、空気が抜けない程度にフタを閉めてください。
- ③フタをしたら、1分程度時間を置いてください。瓶の中に入れたジャムの熱により、空気が膨張し圧力が上がります。
- ④脱気処理を行います。具体的には、フタを少し緩めてください。なお、蓋は完全に開けるのではなく、空気が抜ける程度に緩めるだけです。そうすると「プシュ」と言う音が聞こえると思うのですが、これは瓶の中の膨張した空気と水蒸気が抜ける音です。「シュ」という音が聞こえたら、すぐにフタを閉めなおしましょう。
- ⑤脱気が済んだら、常温で置いておきましょう。(瓶はひっくり返さなくても良いです)
脱気処理は、瓶の中やジャム自体の空気を抜くことで、カビなどの発生を防ぐのが目的です。きちんと脱気処理ができていれば、ジャムが冷めた時には、フタがペコっと凹んでいるはずです。この状態になったジャムは、きちんと密閉状態になっているので、長期保存が可能です。
まとめ
今回は、自家製ジャムを作った時、出来るだけ長く保存できるようにするため、瓶詰めの方法について解説しました。自家製ジャムを長期保存したい場合は、まず「完全密閉」が可能な瓶を用意して、きちんと煮沸消毒をしなければいけないです。ジャムは、果物を長期間保存するための加工方法ですが、保存するための瓶に雑菌が付着したままだと、簡単にカビなどが繁殖してしまいます。また、ジャムを瓶詰めする際には、脱気処理しなければならないということを忘れないでください。空気中には、カビの胞子など、さまざまな雑菌が浮遊していますので、食品を長期間保存するためには、可能な限り真空に近い状態にしなければならないのです。
なお、自家製ジャムの賞味期限に関しては、保存方法以外にも糖度が関係します。以下にある程度の賞味期限の目安をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 糖度50%以上のジャム
瓶の煮沸消毒、脱気処理をきちんとした場合、常温の暗所で1年程度保存可能です。ただ、開封後は冷蔵庫で保存して2週間程度で食べきりましょう。ちなみに、完全密閉が出来ないタッパーで保存する場合、冷蔵庫で2週間が保存期限です。 - 糖度33%程度のジャム
瓶の煮沸消毒、脱気処理をきちんとした場合、常温の暗所で3ヶ月程度保存可能です。ただ、開封後は冷蔵庫で保存しても、10日程度で食べきりましょう。ちなみに、完全密閉が出来ないタッパーで保存する場合、冷蔵庫で10日程度が保存期限です。