田中ぶどう園の直販サイトで、2024年度新鮮ぶどうの受付を開始しました。 現在、予約受付中で、 2024年の発送は8月下旬(お盆過ぎ)からとなります。 お盆の時期に発送を希望の方はお電話などでお問い合わせください。農園直送の新鮮ぶどうの購入は、以下サイトからお願いします。
※2024年は、田中ぶどう園でのぶどう狩りは開催いたしません。
鏡餅の上のにのせる果物は「みかん」じゃないって知っていますか?
今年もいよいよ年末が近づいてきて、何かと忙しい毎日をすごしているという方が多いのではないでしょうか?この時期になると、クリスマスなどの楽しみだけでなく、大掃除やお正月飾りの準備などに頭を悩ませる方が多くなるはずです。
そこでこの記事では、ちょっとした息抜きとしてお正月飾りの一つである鏡餅について、お餅の上にのせられている柑橘類が何なのかについて解説します。鏡餅は、丸いお餅を重ねて、その上に小さな柑橘を配置するお飾りなのですが、現在では、鏡餅の上に「みかん」を置いているご家庭が多くなっていると言われています。こう聞くと、「鏡餅の上に置くのはみかんでしょ?」と感じた方が多いと思うのですが、実は、鏡餅の上にのっているのはみかんではないのです。
この記事では、日本のお正月を彩る鏡餅の豆知識について解説します。
お正月飾りの基礎知識について
それではまず、お正月に飾るお正月飾りの基礎知識について簡単にご紹介します。皆さんは、お正月飾りをなぜ飾っているのかはご存知でしょうか?実は、お正月飾りというのは、家に神様をお迎えするために飾るものとされているのです。
現在のお正月は、単に新年を向かえたことを家族でお祝いする日といったイメージなのですが、そもそも日本のお正月は、年神様(歳神様・としがみさま)という神様をお迎えするための行事とされているのです。日本では、古くから元旦になると年神様が家にやってきて、1年の幸運をもたらし、厄を払ってくれると信じられていて、年神様を迎えるための習慣としてお正月飾りが現在でも残っているのです。
なお、お正月飾りは、地域によって多少の違いはあるものの、主に門松、しめ飾り、鏡餅の3つを飾るのが一般的です。そこでここでは、それぞれのお飾りが何を意味するのかについて簡単にご紹介します。
門松
門松は、年神様を家にお迎えするための目印や家の中に邪気が入らなくするために置かれるものだそうです。
神様を迎えるための目印とするため、基本的には玄関に設置する物で、入口の外側に左右一対で置くのがルールとされています。ただ、マンションなどの集合住宅の場合、玄関前は共用部分となり、消防法の関係などで外側に門松を設置することはできないのが基本です。そのため、集合住宅では、玄関の内側に設置すると良いでしょう。
近年では、松だけでなく、竹や梅で飾るのですが、もともとは松だけが使用されていて「松飾り」とも言われていました。松は、生命力の象徴とされていて、長寿を願う縁起物である点や、『祀る』に通じることから「神様に祀るための木」とされることからお正月飾りに採用されています。
しめ飾り
しめ飾りは、「清められた神聖な場所です」ということを示す目的で飾るものです。これも年神様をお迎えするための飾りとなります。
神社などでしめ縄(注連縄)を見かけたことは誰にでもあると思うのですが、しめ飾りは、しめ縄を紙垂(しで)や裏白(うらじろ)、ゆずり葉で飾り付けたものとなります。しめ飾りは、現世と神様の領域を区分する結界のような意味を持つとされているため、玄関に飾るのが一般的です。なお、基本的に玄関の高い位置に飾られると思うのですが、これは下をくぐって神域に入るという考え方があるからだとされています。
鏡餅
鏡餅は、大小のお餅を2段重ねにして、その上に柑橘を配置したお飾りです。お餅を重ねるのは、円満に年を重ねるという意味が込められているとされます。
鏡餅に使うお餅が丸型になっていると思うのですが、これは神事に使う鏡を表現しているとされ、日本古来から「鏡」には神様が宿ると考えられているからです。そのため、鏡餅は、家に訪れてくれた年神様が宿る依り代になるとされています。鏡餅は、三種の神器のひとつである「八咫鏡(やたのかがみ)」の形状に由来しているとも言われています。
ちなみに、門松やしめ飾りは玄関だけに設置するのですが、鏡餅に関しては、神様が来てほしい場所に飾ると良いとされていいます。基本的に床の間に設置されるイメージですが、これ以外にも神棚やお仏壇、子供の部屋など、複数個所に設置しても構いません。
鏡餅の豆知識
お正月飾りは、単ににぎやかな感じにする目的で置かれているのではなく、実は年神様をお迎えするための準備となるのです。それぞれのお飾りにはきちんと意味があり、現在でも日本の文化として受け継がれてきているわけですね。ただ、お正月飾りについても、時代の変化とともに徐々に形が変わってきている部分があります。
例えば、門松に関しては、もともと「松飾り」と呼ばれていたように、松の木だけが使用されて作られていたのです。それが竹や梅などの縁起の良い植物も加わり、現在の門松の形になったのです。そして、鏡餅に関しては、現在ではお餅の上に「みかん」が置かれていることが多いはずです。しかし実は、もともとの鏡餅ではみかんではなかったのです。
鏡餅の上にのせるのはみかんじゃない?
現在の鏡餅に関しては、ほとんどの場合、みかんが代用で置かれていると思います。スーパーなどでもこの時期になると鏡餅が販売されていると思うのですが、市販の鏡餅もみかんが載せられているものが多いと思います。
しかし実は、鏡餅の上にのせるのはみかんではなく「橙(だいだい)」という果物だったのです。先ほどご紹介したように、お正月飾りにはきちんとそれぞれに意味が持たされていて、単に彩を良くするためといった理由で柑橘が置かれているのではありません。
橙は、その果実が木から落ちることなく大きく育つという特徴があるため、家が繁栄し「代々(だいだい)」続くようにと、縁起を担いでお餅の上にのせるようになったとされます。つまり、本来の目的を考えると、「みかん」をのせるのはあまりふさわしいとは言えないのが実情なのです。
ただ、橙は、わたしたちの身近にあるお店で販売されるケースが少なく、普段見かける機会がほとんどありません。そのため、なかなか入手することができなくなったことから、現在ではみかんで代用するようになったとされます。
鏡餅は鏡開きの後に食べよう
お正月飾りは、いつまでも飾っていて良いものではありません。一般的に、正月事始めから神様がお帰りになるまでの期間とされる「松の内」と呼ばれる期間内は飾っておいて良いとされています。ただ、片付ける時期に関しては、地域によって格差があるので注意が必要です。関西地方に関しては、1月15日(小正月)までとするのが一般的ですが、関東や東北、九州地方などは1月7日までとされています。松の内の時期は地域によって格差があるので、お住まいの地域の基準に合わせて片付けるようにしましょう。
なお、鏡餅に関しては、「鏡開きの日」まで飾っておくのが一般的です。ちなみに、鏡開きの日も地域によって格差があり、一般的には1月11日が鏡開きの日なのですが、関西では1月15日もしくは20日が鏡開きの日とされています。さらに、京都については、1月4日を鏡開きの日とするようで、門松やしめ飾りを片付ける前に鏡餅だけ片付けるようになっているようです。
鏡餅は、鏡開きの日に小さく割ってお雑煮などにして食べると良いとされています。
まとめ
今回は、日本の文化であるお正月飾りの基礎知識について解説しました。多くの方は、お正月飾りの意味など考えず、毎年の行事だということでお正月飾りを出しているとなっているのではないでしょうか?
しかし実は、お正月飾りは、それぞれのお飾りに意味があり、なんと神様をお迎えするための準備だとされているのです。また、お正月飾りは、縁起が良いとされるものがたくさん利用されていることから、まさに新しい年の始めに飾るには最適な文化といえると思います。
なお、鏡餅の上に飾る橙については、なかなか入手する事が難しくなっているので、ひとまずみかんを飾るという方法でも良いと思いますよ!