
桃の冷凍保存について!上手に冷凍する方法と保存期間
果物の中でもナンバーワンといっても良いほど高い人気を誇るのが桃です。桃は、最も美味しい時期が7月~8月と言われていますが、6月頃より市場に出回り始めるため、今から今年の桃を楽しみにしているという方も多いのではないでしょうか?
初夏になると、頂き物などで桃を大量に手に入れる機会が増えるのですが、そういった場合、傷むまでに食べきることができないのではないか…心配になってしまいますよね。桃は、その人気の高さから分かるように、果物の中でも決して安価で販売されるわけではありません。特に、贈答品用で出回る桃については、1個あたり1000円以上になる物も珍しくないため、出来るだけ長く美味しさを保ちたいと考えるものです。
そこでこの記事では、桃をできるだけ長く保存するため、冷凍保存の方法について解説します。
基本的な桃の保存方法について
まず、桃の基本的な保存方法について解説しておきます。果物に関わらず、食品の保存に関しては、「冷蔵庫に入れる」というのが正しいとほとんどの方が考えていると思います。しかし、果物の中には、低温環境を苦手とするものも多いため、一概に「冷蔵庫に入れておけば良い」とは言えないのが実情なのです。
例えば、バナナに関しては、冷蔵庫に入れておくと低温障害で、果皮が真っ黒に変色してしまう…という問題が生じますよね。ちなみに、皮が黒くなっても、果肉が綺麗であれば問題なく食べることができるのですが、真っ黒に変色した見た目では、食欲が失せてしまう…という声が多いです。
そして、桃についても、基本的に冷蔵保存に弱い性質を持っているとされ、冷蔵庫内での保存では、桃の美味しさが失われてしまう可能性が高いのです。桃は、長時間冷気にさらされてしまうと、特有のジューシーさが失われてしまうため、本来の甘さが感じられなくなるとされています。
したがって、桃を保存する際には「常温保存」が基本であると考えてください。ただ、この場合の常温については、風通しの良い冷暗所などの温度で、20℃前後が望ましいです。家に食品の保存に適した冷暗所がある場合、そこでの常温保存で4日ほど日持ちさせることができるでしょう。冷蔵庫での保存の場合、1週間ほど保存可能とされているので、常温の場合は、保存期間については多少短くなります。
なお、桃は少し冷やした状態が甘みを感じやすくなるので、食べる前に1~2時間ほど冷蔵庫で冷やすのがおすすめです。
桃の冷凍保存について
桃は、スーパーなどで自分で購入する以外にも、桃の産地に住む知人から頂いたりすることがあります。そして、頂き物の桃に関しては、1度にたくさん手に入ることから、常温での保存期限である3~4日で食べきることが難しい…なんてことも少なくないのです。
このような場合には、他の方法で長期保存する必要が出てきます。このような時は、まず桃を好みの状態まで追熟させながら、食べられる分を生のまま食べていくと良いでしょう。そして、完熟状態になった桃について、傷むまでに食べきれない…と感じた時には、下で紹介する方法で冷凍保存すると良いです。
桃を冷凍保存しておけば、最長で1カ月程度は美味しさを保つことが可能になるので、一度にたくさんの桃を頂いて、食べきれない…なんて時に有効です。
桃の冷凍保存① 皮のまま保存する
一つ目の冷凍保存の方法は、皮のまま冷凍庫に入れて冷凍保存するという方法です。桃は、それなりに大きな果実となるため、「丸ごと冷凍はダメなのかな?」と考える人も多いです。しかし実は、皮のまま丸ごと冷凍しても構わないのです。
桃を皮のまま保存する際は、以下の手順で保存すると良いです。
- ①桃を丁寧に水洗いする。この際、力を入れて桃を持たないようにしましょう。
- ②水洗い出来たら、水分をしっかりと拭き取ります。
- ③桃をサランラップで包んで密封する。
- ④ラップで包んだ桃をフリーザーバックに入れる。要は、二重の密閉状態にします。なお、フリーザーバックの口を閉じる際は、可能な限り空気を抜きましょう。
- ⑤冷凍庫に入れる。
皮ごと冷凍する場合は、上記の流れで冷凍庫に入れましょう。なお、桃を水洗いする際は、可能な限り柔らかく触ることが重要です。力強くこすったり、指で押したりすると、その部分が冷凍ヤケする可能性があります。
桃の冷凍保存② 食べやすい大きさに切った上で冷凍する
二つ目の冷凍保存の方法は、食べやすい大きさにカットしたうえで冷凍するという手段となります。桃は、一度冷凍すると、皮が剥きやすくなるのですが、冷凍した桃をカットするのはやはり難しいので、食べやすさのことを考えると、カットしたうえで冷凍する方が良いと思います。先にカットしておけば、冷凍庫から出せばそのまま食べられますし、スムージーなどにもしやすいです。
カットしたうえで冷凍する場合は、以下の流れで冷凍庫に入れましょう。
- ①桃を軽く水洗いし、皮を剥きます。
- ②種を取り除き、食べやすい大きさにカットします。
- ③変色防止処理を施す。(レモン汁をかける、もしくはレモン汁に浸す)
- ④一切れずつラップで包み密封する。
- ⑤ラップで包んだ桃をフリーザーバックに入れ、冷凍庫に入れる。
上記の流れで冷凍保存すると良いです。なお、フリーザーバックに桃を移す際は、袋がパンパンになるような量を入れないようにしましょう。一袋に大量に入れて冷凍しようとすると、桃が凍るまでに時間がかかるため、傷んでしまう可能性があるからです。桃が重ならないレベルで袋に入れ、金属製のバットの上に広げて冷凍庫に入れると凍るのが早くなります。
ちなみに、冷凍保存しているからと、桃が傷まなくなるわけではないのでその点は注意しましょう。桃を冷凍で保存する場合、1カ月程度保存可能とされていますが、風味などは落ちてしまうので、可能な限り早く食べきるようにするのがおすすめです。
まとめ
今回は、一度にたくさんの桃を手に入れた際、なるべく長期間保存するため、桃を冷凍保存する方法をご紹介しました。
記事内でご紹介したように、桃は「常温保存」が基本の果物なのですが、常温の場合は3~4日ほどしか美味しさを保つことができません。そのため、完熟状態を向かえた桃について、美味しい状態で食べきることができない…なんて場合は、冷凍庫で保存するという方法を検討しましょう。冷凍保存の場合は、約1カ月は保存が可能とされているので、ゆっくりと長期間旬の桃を楽しむことができるようになります。
なお、冷凍した桃に関しては、完全に解凍してから食べるのではなく、半解凍状態で食べるのがおすすめです。一度凍らせた桃を完全に解凍すると、水分が飛び出してしまういので、食感などが悪くなり、桃本来の美味しさを楽しめなくなります。形などにこだわらないというなら。スムージーなどにして食べるのもおすすめですよ。