これから迎える夏の季節は、美味しいフルーツが市場に出回る季節でもあります。夏の果物では、スイカのイメージが非常に強いですが、これ以外にも、桃やパイナップル、マスカットを始めとした多くのぶどうが旬の時期を迎えます。毎年、夏の時期はフルーツの詰め合わせを頂く機会も増えますし、楽しみにしているという方は多いのではないでしょうか?

それは、こういった夏を代表するフルーツは、どのような食べ方が最も美味しく食べられるのでしょうか?一般的には、気温が高くなる時期であることから、冷蔵庫の中でキンキンに冷やしてから食べるという方が多いように思えます。真夏の冷蔵庫の中には、スイカや桃などのフルーツがたくさん入っているというご家庭が多いと思います。

しかし実は、夏が旬の多くの果物は、冷蔵庫の中で保存するのが推奨できない場合が多いのです。というのも、夏の果物というのは、気温が高い時期に収穫される植物なので、その逆の低温を苦手とするものが多いのです。例えば、南国のフルーツとして有名なバナナについては、冷蔵庫の中で保存すると、低温障害で真っ黒に変色してしまうなんて話は有名ですよね。それと同じように、スイカなどの夏の果物は、冷やしすぎるとせっかくの美味しさが台無しになってしまう可能性があるのです。
そこでここでは、夏を代表する果物について、美味しく食べるためのポイントについて解説します。

夏の果物を美味しく食べるためのポイント

それでは、スイカなど、夏を代表する果物について、出来るだけ美味しい状態で食べるためのポイントについて解説します。スイカや桃など、夏の果物は「とにかく冷やして食べるのが美味しい」と考えている人が多いです。しかし実は、夏の果物の中には、冷やしすぎると甘さが失われてしまうような物もあるのです。

ここでは、夏を代表する果物について、美味しく食べるためのポイントをご紹介します。

夏の果物の王様スイカ

夏の果物と聞けば、多くの方がスイカをイメージするのではないでしょうか?スイカは、水分を豊富に含む果物であることから、単に美味しいだけでなく、水分補給を目的に食べることができ、まさに猛暑化が進む日本に最適な夏の果物と言えるでしょう。そして、暑い夏の日に食べるスイカは、冷蔵庫などでキンキンに冷やしてからが美味しいと考える人がほとんどだと思います。

しかし実は、このスイカの食べ方は間違っているとされるのです。気温の高い夏場に旬を迎えるスイカは、基本的に低温を苦手とする果物で、冷蔵庫などでキンキンに冷やしてしまった場合、甘さが半減すると言われているのです。スイカを一番美味しい状態で食べたいと考えるなら、8~10℃程度の状態が最も良いとされます。これ以上冷やしてしまうと、甘さがどんどん減っていってしまい、口に含んだ時にどこか味気なく感じてしまうようになるとされているのです。

したがって、スイカをできるだけ美味しく食べたいと考えるなら、食べる1時間ほど前に冷蔵庫に入れて程よく冷やす程度にしましょう。なお、スイカは、中心部分が最も甘く、皮に近づくにつれて甘さが減っていくとされています。したがって、スイカを切る時には、これを意識して均等に甘い部分がいきわたるようにしましょう。

次は桃を美味しく食べるためのポイントです。桃も初夏から初秋にかけてが旬と、暑い時期に収穫される果物です。そのため、スイカと同様に低温すぎる環境を苦手としており、冷やしすぎると甘さが減って、味が落ちてしまうので注意が必要です。桃を美味しく食べたいと考えるなら、食べる一時間ほど前に冷蔵庫に入れ、程よく冷やしてから食べるのがおすすめです。

ちなみに、桃の保存に適した環境についても、冷蔵庫の中ではなく、風通しの良い冷暗所など、常温保存が望ましいです。桃は、追熟する果物ですので、スーパーなどで販売されているものは、基本的に完熟手前のものと考えた方が良いです。未熟なまま食べると、甘さも薄いですし、実が硬く桃本来の美味しさを味わうことができません。したがって、購入した桃は、常温でしばらくの間、追熟させなければいけないと考えてください。未熟なまま冷蔵庫に入れると、追熟が止まってしまいます。常温でしばらく置いておけば、甘い香りが強く漂ってきますので、その香りが食べごろのサインです。

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パイナップル

パイナップルは南国のフルーツとして有名で、夏場に見かける機会が増える果物です。パイナップルについては、冷蔵庫で冷やしたとしても、甘さが増すことはありませんが、スイカや桃のように味が落ちる心配は少ないです。そのため、パイナップルの保存方法としては、基本的に冷蔵庫の野菜室で保存する事が推奨されています。

パイナップルは、収穫後に追熟する果物ではなく、樹上で完熟する果物です。したがって、スーパーなどで販売されているパイナップルは、既に食べごろを迎えていますので、購入したらできるだけ早く食べるのがおすすめです。

パイナップを購入して一時的に保存する場合は、新聞紙などに包んでから冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。そして、野菜室に入れる際は、葉っぱが付いている方を下に向け、お尻の部分が上に来るように置くのが良いそうです。パイナップルは、お尻の部分に甘いエキスが溜まっていく果物だそうで、逆向きで保管することで、甘いエキスが全体に回るとされているのです。

ちなみに、パイナップルは、購入後1~2日以内に食べる場合、新聞紙に包んで冷暗所で保管しましょう。そして食べる2~3時間ほど前に冷蔵庫に入れ、程よく冷えた状態で食べるのが美味しいです。ただ、購入後2~3日後に食べる予定なら、最初から冷蔵庫の野菜室で保存するのが良いです。

シャインマスカットなど、ぶどう

最後はぶどうです。ぶどうは、初秋が旬の果物と考えられがちですが、早い物であれば7月下旬から収穫が始まりますし、近年非常に高い人気を誇るシャインマスカットなども8月上旬ごろより出回り始めます。つまり、夏場に食べられる果物の一つなのです。

ぶどうは、スーパーなどでもさまざまな品種が取り扱われるようになっており、手軽に手に入れられる夏の果物の一つと言えます。なお、ぶどうはパイナップルと同じように、樹の上で完熟する果物なので、購入したぶどうはできるだけ新鮮なうちに食べるのがおすすめです。追熟することはないので、常温でしばらく置いていても甘味が増すことはなく、傷んでしまうだけです。

ぶどうを美味しく食べたいと考える場合は、食べる数時間前に冷蔵庫にいれ、しっかりと冷やしたうえで冷蔵庫から取り出してください。そして冷蔵庫から取り出したぶどうは、そのまま食べるのではなく、常温で20~30分置くと良いです。そうすることで、ぶどうの甘さをより感じやすくなるとされています。
ちなみに、ぶどうは軸に近い方が甘さが強く先端に行くほど甘味が薄れていきます。したがって、最後まで美味しく食べたいと考えるなら、先端から軸に向けて食べていくのがおすすめです。逆方向に食べ進めると、徐々に甘さが弱くなり物足りなく感じてしまう可能性があります。

まとめ

今回は、夏を代表する果物について、出来るだけ美味しく食べるためのポイントについて解説しました。気温が高くなる夏場は、果物の冷蔵庫でしっかりと冷やしてから食べる方が美味しく感じられると考える人が多いです。特にスイカなどは、夏場の水分補給を目的に口にする方も多いですし、熱中症を予防するには「冷やしたものの方が良い」と考えてしまうのだと思います。

ただ、気温が高い時期に収穫される夏の果物については、多くの場合低温を苦手としています。そのため、冷蔵庫の中でキンキンになるまで冷やすと、果物本来の甘さが感じられなくなってしまうケースがあるのです。もちろん、それでも冷やして食べる方が好みという方もいるかと思いますので、最終的には自分の好みに合わせた食べ方をすれば良いと思います。しかし、果物本来の甘さをアジアウニは、適度の冷やした程度がおすすめですよ。