贈答品用の高級フルーツとして高い人気を誇るのがマンゴーです。日本では、宮崎県の特産フルーツとして高い知名度を誇っていますが、マンゴーの人気が高くなるにつれて、海外から輸入されることも増えていて、最近ではスーパーなどでもお手頃価格で手に入れることができるようになっています。また、マンゴーは、コンビニなどで販売されているカットフルーツとしても人気なので、今まで一度も口にしたことがない…という方は少なくなっていると思います。

ただ、贈答品用のマンゴーに関しては、現在でもかなり高級な部類に入るフルーツで、1個1万円程度の価格で販売されているのを見かける機会も多いです。国産のマンゴーは、初夏から夏にかけてが旬の果物のため、これから頂き物としてマンゴーを手に入れる事が増えてくると思うので、適切な保存方法を頭に入れておくと良いと思います。
というのも、マンゴーの保存方法は、完熟を迎えているのかどうかで適切な方法が変わります。せっかく頂いた高級フルーツなので、最も美味しい状態で食べたいと誰もが思うはずですが、保存方法を間違ってしまうと、ダメにしてしまう可能性があるのです。
そこでこの記事では、正しいマンゴーの保存方法について解説します。

完熟前のマンゴーの保存について

マンゴーは、収穫後に追熟させる必要がある果物です。果物には、樹上で完熟状態にまで持っていくものと、収穫後に追熟させて本来の甘さを引き出すという2パターンあるのです。

収穫後に追熟する果物については、輸送のことなどを考慮して完熟手前で収穫をします。未熟な状態であれば、適度な固さを維持することができるため、輸送中に果実に傷がついたり、潰れたりすることを防ぐことができるのです。追熟するタイプの果物は、スーパーなどの店頭に並んでいる、贈答品として手元に送られてきた時には、基本的に完熟状態にまで至っていません。つまり、手元で追熟させてから食べる必要があるのです。

マンゴーについては、手で触ってみた時に硬さを感じる…、果皮表面に白い粉のような物(ブルームと呼ばれる天然成分)が多く付着しているという状態なら、まだ完熟手前なので常温で保管することで追熟を進める必要があります。追熟は、冷蔵庫の中など、低温の環境に置くと停止してしまうため、完熟前の物を冷やしてしまうと本来の甘さを引き出せなくなるのです。

したがって、頂き物としてマンゴーが手に入ったなんて時、先ほど紹介したような特徴のある完熟手前と判断できるようなら、まずは常温状態で保存するようにしましょう。マンゴーの追熟を進める際には、新聞紙で包んだり、ポリ袋の中に入れるなどして、直射日光の当たらない涼しい場所で保管すると良いです。マンゴーは、気温の高い夏場に流通する果物なのですが、高温多湿の室内や直射日光が当たる場所に長時間放置すると、カビが生えたり、傷みやすくなってしまいます。したがって、可能であれば冷暗所、冷暗所がない場合は、風通しの良い直射日光が当たらない場所で保管するようにしましょう。

なお、適切な場所で保存しておけば、追熟が進んでいくので、食べごろを逃さないためにも小まめにマンゴーの状態をチェックしましょう。一般的に、マンゴーの追熟は、早ければ2~3日、遅い場合でも1週間程度で完熟まで持っていくことができるので、その後は下で紹介する冷蔵での保存が望ましいです。

完熟したマンゴーは冷蔵庫の野菜室で保存

マンゴーは、強い甘みを楽しめる果物ですが、その甘さは完熟させなければ引き出すことができません。そのため、冷蔵庫に入れる前に、必ず上で紹介した追熟という段階を経て、好みの状態まで持っていきましょう。

そして、熟したマンゴーに関しては、冷蔵庫などの低温環境に置くことで日持ちさせることができるようになります。完熟したと判断したら、その日のうちに食べるという場合は、常温のまま保存していても構いませんが、少し冷やしてから食べると、より甘さを感じることができるようになるため、食べる2時間ほど前に冷蔵庫に入れて冷やすと良いです。

なお、日持ちさせることを目的に冷蔵庫の中に入れる場合、マンゴーはそのままの状態で冷蔵庫に入れてはいけません。冷蔵庫の中は乾燥が進みやすいため、乾燥防止のため新聞紙などに包んでからポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存すると良いです。冷蔵庫の中に入れると、追熟はそれ以上進まなくなりますが、日持ちに関しては5日程度が目安です。

なお、冷蔵庫でマンゴーを保存する際、少し硬さが残った完熟直前の状態で保存すれば少し日持ちが良くなるでしょう。しかし、触った時の感触が明らかに柔らかくなっているというものは、冷蔵庫の中に入れてもさほど日持ちしないので、なるべく早く食べるのがおすすめです。

完熟したマンゴーを長持ちさせたい場合は冷凍保存

マンゴーを大量に頂いたなど、完熟した物を傷むまでに食べきることができない…なんて場合、果肉を冷凍で保存すると良いです。マンゴーは、冷凍保存することで約1カ月程度は保存可能になるなど、長期保存が可能となります。

食べきれなかったマンゴーを、適度なサイズにカットし、ラップで包んでから保存用袋に入れ冷凍庫の中で保存すると良いです。なお、金属製のバットの上において冷凍庫に入れると、冷凍の速度を速めることが可能です。
冷凍したマンゴーは、完全に解凍すると食感が悪くなるので、半解凍状態の物をシャーベットのように食べるのがおすすめです。もしくは、スムージーに口にするのも良いかもしれませんね。

まとめ

今回は、高級な贈答用フルーツとして有名なマンゴーの保存方法について解説しました。最近でこそ、スーパーなどでマンゴーが手に入るようになっているため、少し身近に感じる存在になってきました。しかし、贈答品用として出回ることが多い国産のマンゴーに関しては、現在でも1個1万円程度で流通しているなど、非常に高級なフルーツという扱いになっています。

高級フルーツであるマンゴーは、どうせなら最高の状態で食べたいと誰もが思うはずです。ただ、最近になって一般に流通するようになったという新しい果物であるマンゴーは、保存に関する知識を持っていない方が多く、間違った保存の仕方でダメにしてしまうことも多いです。例えば、完熟手前のマンゴーのそのまま冷蔵保存してしまい、甘さを引き出すことができなかった…という失敗をしたことがある人も多いのではないでしょうか?マンゴーは、追熟が必要な果物なので、まずは常温で保存して、食べごろになってから冷蔵庫に移すようにしましょう。

ちなみに、マンゴーが熟したかどうかは、硬さや香り、表面のツヤなどで判断すると良いです。完熟した果物は、甘い香りが漂ってくるので、甘い臭いを感じた時は指で軽く触ってみると良いです。その時、硬さを感じることなく弾力を感じるようなら食べ頃を迎えているサインです。また、マンゴーについては、表面の白い粉(ブルーム)がなくなり、つやつやになってきたら熟してきたという意味です。