近年では、健康維持やダイエットなどを目的として、スムージーを毎日の習慣として取り入れる方が増えていると言われています。スムージーは、さまざまな栄養素が含まれている野菜や果物をたっぷりと摂取することができることから、特に女性から支持されているように思えます。

それでは、年々その注目度が高くなっているスムージーについて、昔から日本人にもなじみ深い「100%果汁」のジュースと何が違うのでしょうか?実際に飲んでみると、スムージーとジュースの違いはすぐに分かると思いますが、食品として明確に分類する定義のような物があるのか気になるという方も多いと思います。
そこでこの記事では、スムージーとジュースの違いや、スムージーを毎日の習慣にした際に得られるメリットなどについて解説します。

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最近よく耳にするスムージーとは?

それではまず、最近大手メディアなどでも当たり前の飲み物として取り扱われるようになったスムージーについて、これ何なのかについて簡単にご紹介します。

野菜や果物を丸ごとミキサーにかけて作る飲み物の総称

スムージーという飲み物は、特定の果物や野菜を使用した飲み物を指しているわけではなく、ある作り方に則って製造された飲み物の総称です。一般的には、野菜や果物に氷を加えてミキサーにかける、もしくは凍らせた野菜や果物をミキサーにかけて作った飲み物の総称です。

つまり、飲み物に使われる野菜や果物については、作る人の好みで選んでも構わず、さまざまな種類の野菜や果物を組み合わせて作られます。ちなみに、伝統的なレシピでは、凍らせた野菜や果物をミキサーにかけて作るとされています。
ただスムージーのレシピは時代によって変化しており、現在では生のままの野菜や果物に氷を加えてミキサーにかけるという作り方の方が主流となっています。

スムージーという名称の由来などについて

スムージーという名称の由来は、口にしたときの食感やのど越しだと言われています。スムージーは、ミキサーで細かく砕いた飲み物なので、滑らかでスムーズな食感とのど越しとなり、このスムーズな食感から「スムージー」という名前が付けられたと言われています。なお、現在は、野菜や果物に氷だけを加えてミキサーすることから「そこまでなめらかでスムーズとは言えない食感では…」と感じる方もいるかと思います。

しかし実は、スムージーという飲み物は、もともと野菜や果物以外にも、牛乳やアイスクリーム、ヨーグルトとハチミツやガムシロップなど、甘味を加えて作られていたため、現在のスムージー以上に滑らかな食感だったとされるのです。

ちなみに、スムージーという飲み物はアメリカが発祥と言われています。スムージーは、ミキサーを使って作るという点から予想がついている方も多いかもしれませんが、実はアメリカではじめてミキサーが開発され、この機械を販売するための実演で出来たのがスムージーなのです。通販が当たり前となった現在ではあまり見かけませんが、一昔前までは、電気屋の店頭などで普通に実演販売が行われていて、ミキサーの販売を行う時にはスムージーが作られていました。そしてジューサーやミキサーが大ヒットしたのをきっかけに、アメリカの一般家庭の間でスムージーも一般化していったとされます。

ちなみに、日本国内では、2010年頃に健康やダイエットに役立つとスムージーが上陸し、モデルさんやタレントさんの間で話題になったことから、一般にも浸透していったという感じです。

スムージーとジュースの違い

それでは次に、皆さんにも馴染みの深いジュースとスムージーの違いについても解説します。ジュースの中にも、果物や野菜を使って作るものがありますし、スムージーと明確な差があるのか気になる方も多いと思います。

スムージーとジュースの違いについては、それぞれの特徴を抑えておけばよくわかると思います。

スムージーの特徴

スムージーの特徴と言えば、原材料となる野菜や果物については、丸ごとそのまま使う点です。スムージーは、皮むきなどの面倒な手間もなく、皮や種を取り除くことなく、ミキサーにかけます。なお、野菜や果物だけをミキサーにかけた場合、種や皮の部分に繊維質が多く含まれることから、水分が少なくなりドロドロになってしまいます。したがって、そのままでは粘度が高すぎて飲みにくいため、水を加えてミキサーするという点も特徴です。

なお、アメリカで最初の頃に作られていたスムージーについては、牛乳やアイスクリーム、氷などを加えて作られていて、健康的な飲み物というよりはデザートとしての側面の方が強かったようです。
これが、いつの間にか健康を目的に飲む人が増えてきて牛乳やアイスクリームが使われることがなくなり、氷と野菜・果物で作られるようになったのです。スムージーは、そのままミキサーにかけて飲むだけなので、手軽に野菜や果物を摂取することができますし、デザートではなく健康目的にする方が増えたのだと思います。ちなみに、現在では、氷も「体を冷やす」などと言った理由で水に変更する人が多くなっていると言われます。

また、これは正確にはすむーじとジュースの違いとまでは言えないのですが、スムージーの場合、必ずハイパワーミキサーが必要になる点も特徴と言われる場合があります。というのも、スムージーは、皮や種も丸ごとミキサーしますので、通常の物では粉砕しきれず、口当たりが悪くなってしまいます。したがって、「必ず」ハイパワーミキサーを必要とするという点も、スムージーとジュースの違いと言えるかもしれませんね。

ジュースの特徴

野菜や果物を使ったジュースは、スムージーとは異なり、種や皮が使われることはありません。ジューサーを利用して果汁のみを取り出す、果肉のみを使ってジュースにするといった感じです。

したがって、ジュースの場合は、十分な水分が含まれていることから、水や氷を加える必要がないのも特徴の一つです。なお、ジュースもスムージーも、基本的には熱は加えずに作ります。ただ、市販されているジュースに関しては、加熱による殺菌が行われている場合があり、含まれている栄養素が減少している可能性があります。

スムージーのメリット

スムージーとジュースの違いが分かったところで、スムージーとして飲むメリットについても解説します。

食物繊維を摂取できる

一つ目のメリットは、ジュースと比較すると、スムージーの方が食物繊維を豊富に摂取できる点です。野菜も果物も同じですが、食物繊維は果肉よりも皮や種の方が豊富に含まれています。ジュースは、上述したように、皮や種を取り除き、果汁のみを利用する飲み物ですので、食物繊維はあまり摂取することができないのです。一方、スムージーは、ハイパワーミキサーを利用して、皮や種を細かく砕いて飲むことができるので、そういった部分に含まれている食物繊維も丸ごと摂取出来ます。

食物繊維は、さまざまな健康効果が期待できると言われており、昨今注目されている栄養素ですので、「多くの食物繊維を摂取したい!」と考えるのであれば、スムージーの方がおすすめです。

皮や種に含まれるその他の栄養素も摂取できる

スムージーは、ジュースと比較すると、皮や種に含まれている栄養素を余すことなく摂取できるのがメリットです。実は、多くの食べ物は、皮や種に豊富な栄養素を含んでいます。

例えば、ポリフェノールが摂取できる美味しい食べ物として有名なぶどうですが、ぶどうに含まれるポリフェノールは、皮に含まれているのです。つまり、ぶどうのポリフェノールを摂取したい場合には、皮ごと食べるかスムージーにして食べる必要があるのです。

野菜や果物を調理する際には、皮や種を取り除いて捨てるのが一般的ですが、スムージーなら、そこに含まれている栄養素を余すことなく摂取出来ます。これが最近の「健康目的でスムージーを飲む」のにつながっているのだと思います。

野菜嫌いでも野菜を摂取しやすい

スムージーであれば、野菜を苦手とする人でも、比較的容易に野菜を摂取できる点もメリットです。スムージーは、野菜だけで作るのではなく、果物も混ぜて作ることができ、そうすれば野菜の味が薄れることで飲みやすくなります。野菜嫌いの方でも、液体になって、野菜の形が残らないスムージーなら抵抗感なく飲めるという人は多いです。

お子様が野菜嫌いで困っている…なんて方がいれば、スムージーとして摂取させてみてはいかがでしょう?

まとめ

今回は、似たように飲み物のように考えられているスムージーとジュースの違いについて解説しました。スムージーとジュースの最大の違いは、スムージーは果肉だけでなく皮や種など、野菜や果物を丸ごとミキサーにかけて作るという点です。もちろん、氷や水分を加えますので、皮や種をそのままミキサーしても「ドロドロで飲めない…」なんてことになる心配はありません。

そして、飲む人にとってありがたい点は、皮や種に含まれている栄養素を余すことなく摂取することができる点でしょう。多くの野菜・果物は、皮の部分に食物繊維などが豊富に含まれていますので、スムージーであればこれを摂取できる点がメリットになるのです。

なお、スムージーを作るためのミキサーは、種や皮まで細かく砕けるだけの力が必要となるので、ハイパワーミキサーを用意してください。