ぶどうは水分が多い青果物ですので、皆さんが考えている以上に傷みやすい食べ物です。一般的には、常温保存が可能と言われているのですが、ぶどうの旬は夏から秋にかけてですので、高温と高湿状態の部屋で保管している場合、その品質は急速に落ちていくと考えなければいけません。ぶどうは、品種によって保存可能期間が異なりますが、常温保存の場合、2日程度で傷んで食べられなくなるような物もあります。

まず皆さんにおさえておいてほしいのは、ぶどうは常温保存は可能なものの、基本的に冷蔵庫で保管するのがオススメだということです。さらに、ぶどうを冷蔵庫に入れる際には、容器に移す前に水洗いする方がいるのですが、これはNG行為です。ぶどうは、表面に付着しているブルームと呼ばれる白い粉があることで品質を保つことができます。したがって、食べる直前まで、ぶどう表面のブルームを残しておく方が、ぶどうの品質を保つことができるのです。

なお、ぶどうは、冷蔵庫で保管しているからといって、それほど長期間保存することはできません。基本的には傷みやすい果物なので、冷蔵保存の場合でも3~5日以内に食べきるのがオススメです。これ以上の日数が経つと、ぶどうが腐ってしまい、食べた人に健康被害を及ぼす可能性があります。この記事では、傷んだぶどうの代表的な状態をご紹介しますので、この記事内でご紹介する症状が見えた場合、食べるのは控えましょう。

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食べてはいけない!傷んだぶどうの特徴について

日本人にも非常に高い人気を誇るぶどうですが、保存方法を間違えたり、長期間放置していると、当然ながら傷んでいずれ腐ってしまいます。それでは、どのような状態になったぶどうは食べるのを避けた方が良いのでしょうか?

ここでは、既に傷んで食べられなくなっているぶどうの代表的な症状をご紹介しますので、以下のような特徴がぶどうに現れたら、残念ですが処分しましょう。

①ぶどう表面にカビがはえている

ぶどうに限らず、多くの食品に言えることですが、カビが生えてしまっている食材は基本的に食べられないのですぐに廃棄しましょう。カビが生えてしまったぶどうを処分せずに放置すると、周囲に置いてある食品にもカビが移ってしまう可能性がありますし、カビの胞子や雑菌などがさらに繁殖して危険です。

なお、スーパーなどで購入したばかりのぶどうについて、早々にカビが生えてしまった…なんて場合、カビが生えている部分を取り除くことで、その他の部分は食べられる可能性があります。個人的には、部分的にでも、カビが生えたものは口にしないのがオススメです。

②触るとぶどうがぶよぶよで柔らかい

ぶどうは、食べずに長期間放置していると、ぶどう本来の弾力がなくなり、違和感を感じるほどぶよぶよに柔らかくなります。

ぶどうに手で触った時、ぶよぶよで柔らかい…と感じた時には、傷みが進行しているサインと考えましょう。腐敗臭などはまだしない状態でも、腐っている可能性が高いので、食べずに廃棄するのがオススメです。

③茶色に変色している

多くの食材は、長期間保存していると変色してしまいます。ぶどうも同じで、長期間食べずに放置していると、徐々に茶色く変色し、最終的には、全体の色が茶色になります。

茶色に変色したぶどうは、全体に傷みがいきわたっている状態、いわゆる腐った状態です。このような状態にまで放置すると、当然食べられる状態ではなく、無理に食べると、腹痛や下痢と言った症状を引き起こす危険があります。したがって、食べずに廃棄しましょう。

④実から汁が漏れている

実から汁が漏れているようなぶどうは、完全に腐っている状態で、恐らく腐敗臭もあるでしょう。ぶどうは、多くの水分を含んでいて、傷みが進行すると、この水分が漏れ出てくることになります。上で紹介しましたが、傷んだぶどうはぶよぶよに柔らかくなるといった症状が出るのですが、これもぶどうが腐敗して水分が出て来ているからです。

実から汁が漏れ出て、実が少なくなったぶどうは、既に食べられる状態ではないので、廃棄しましょう。

⑤腐敗臭がする

腐った食品は、独特の腐敗臭を放ちます。ぶどうも同じで、腐ってしまうと、異臭を感じるようになるでしょう。

多くの場合、鼻を刺すような酸っぱい臭いを感じると思いますので、ぶどうからこの腐敗臭を感じた時には、既に腐って食べられる状態にないと考えてください。

⑥違和感を感じるような酸っぱい味がする

ぶどうの中には酸味を感じる品種もありますが、ここでいう酸っぱいとは異なる爽やかな酸味です。傷んだぶどうは、口に含んだ時、独特な腐敗臭や違和感を感じるような酸っぱい味がします。本来の甘みがなくなり、嫌な酸味を感じますので、通常のぶどうの味ではないと違和感を感じるはずです。

そして、異様な酸っぱさを感じるぶどうは、腐敗が進んでいる証拠ですので、そのまま食べ続けるのはやめ、すぐに廃棄するのがオススメです。

まとめ

今回は、傷んで食べられなくなったぶどうの特徴についてご紹介しました。この記事でご紹介したように、ぶどうは水分が多い果物ですので、冷蔵庫などで保存していたとしても、それほど長期間品質を維持できる食べ物ではありません。リンゴやバナナなどと比較すると、高級な食べ物というイメージがあることから、一気に食べるのではなく、ぶどうの味をできるだけ長く楽しみたいと考える人が多いです。しかし、ぶどうは、鮮度が高いものほど味も良いので、無理に長期間保存しようと考えない方が良いです。

なお、ぶどうの保存方法については、常温保存も可能な果物ですが、基本的に冷蔵もしくは冷凍で保存するのがオススメです。ぶどうの旬は、高音多湿の夏から秋にかけてですので、常温保存をした場合、傷むのも早くなります。

ぶどうの賞味期限や保存方法については、別の記事でご紹介していますので、ぜひそちらの記事もご参照ください。

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