夏の果物と聞くと、多くの方はスイカをイメージするのではないでしょうか?

スイカは、水分を多く含んでいるため、夏場は単なる美味しい果物としてだけでなく、熱中症や脱水症状を防止するためにも有効な果物と言えます。ただ、スイカは、非常に大きな果実であるため、丸ごと1個のスイカを手に入れた時には、傷むまでに食べきることができない可能性もあります。スーパーなどでは、1/4や1/8にカットされた状態で販売されているため、傷む前に食べきることはそこまで難しくありません。しかし、ふるさと納税などで手に入るスイカは、丸ごと送られてくるため、食べきれなくて腐らせてしまう可能性があるのです。

そこでこの記事では、スイカが腐ってしまった時に生じる特徴や、腐ったスイカを誤って食べた時の危険性について解説します。

腐ったスイカの特徴について

それではまず、スイカが腐った時、どのような変化が生じるのかについて解説していきます。

野菜や果物の中には、見た目だけでは腐ったかどうかを見極めることが難しいものがあります。その中でも特にスイカは、外皮がしっかりとしているため、外見だけで腐ったかどうかを判断することはかなり分かりづらいです。

そこでここでは、スイカが腐った時に生じる特徴をいくつかご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

見た目や感触の変化

スイカは、他の果物と比較しても、外皮が丈夫だという特徴があるため、外見を見ただけでは傷んでいるかどうかが分かりづらいケースが多いです。ただ、ある程度傷みが進んでくると、「腐っているのでは」ということが見た目から分かるようになります。

例えば、以下のような特徴が生じているスイカは、傷みが進行して腐っていると考えられます。

  • ・切った時、果肉が普段よりも赤色が強い、もしくは赤黒い
  • ・果肉が溶けたような状態になっている
  • ・外皮がぶよぶよで柔らかくなっている
  • ・外皮に穴が空き、中から汁が出てきている
  • ・ヘタ周辺にカビが生えている

スイカは、腐敗は進んでいくと、果肉が崩れて、ドロドロの液状になってしまいます。このような状態になっているスイカは、腐っているので絶対に口にしないようにしましょう。

さらに、腐敗が進むと、外皮が柔らかくなって形状を保てなくなります。手で触れると、柔らかさを感じる場合は、かなり腐敗が進んでいます。その後、外皮が割れて中身が漏れ出てくるのですが、この際には、独特の腐敗臭もあるので、すぐに腐っていると判断できるでしょう。

ちなみに、「スイカは腐ると爆発する!」なんて話を耳にしたことがあるかもしれません。これについては、嘘だと感じるかもしれませんが、本当です。もちろん、家の中に置いているものがかってに爆発するなんてことは少なく、基本的には畑で収穫せずに放置した結果が多いのですが、長期的に放置すると、最終的に腐って爆発します。

匂いの変化

スイカが傷んで腐った時には、見た目以外に臭いに変化が生じます。どのような食品でも、腐敗すると、独特の腐敗臭を放つと思うのですが、スイカの場合も、以下のような独特の臭いを発します。

  • ・生ごみが腐ったような強い腐敗臭
  • ・腐敗臭特有の酸っぱい臭い

スイカが腐った時には、他の食品同様に、酸っぱい腐敗臭を強く発します。特に、スイカが腐った時には、非常に強く腐敗臭を放つとされているため、腐ったスイカに近づくだけで異変に気付くと思います。
なお、スイカを放置して腐らせてしまった時には、腐敗臭がなかなか取れなくなると言われているので、注意しましょう。

味や食感の変化

スイカが傷んでくると、味や食感などに変化が表れます。スイカを口にした際、以下のような異変を感じた時には、すぐに食べるのをやめたほうが良いでしょう。

  • ・スイカなのに瑞々しさがない
  • ・果肉が柔らかく、ねばついている
  • ・糸を引く
  • ・スイカ本来の味がしない(酸味や苦みを感じる)

スイカの見た目に変化がない場合でも、上記のような異変を感じた場合、そのスイカは傷んでいると考えられます。特に、果肉が糸を引く、粘り気があるなんて状態の場合、雑菌が繁殖している可能性があるため、それを食べると食中毒の危険性があります。

食べられるスイカの見分け方と腐ったスイカを食べた時の問題

腐ったスイカの特徴は分かっていただけたと思います。しかし、上で紹介したような状況までは至っていない…というスイカの場合、「食べられるのか?」は何を見て判断すれば良いのでしょうか?

また、誤って腐ったスイカを食べてしまった時には、どうなってしまうのかも気になりますよね。ここでは、「ギリギリ食べられる」スイカの特徴と、腐ったスイカを食べた時に考えられる問題をご紹介します。

種の周りを確認しよう

スイカの状態を確認したい時には、種の周りの状態で判断すると良いです。スイカが腐る時には、種の周りから傷んでいくとされているため、種周辺の状態で「食べられるかどうか?」を判断すれば良いのです。種周りは、以下のように変化していきます。

種周辺の赤色が強くなる⇒種周辺が赤黒くなる⇒種周辺が溶けてゼリーのような感じになる

スイカは上記のような感じで変化していくので、種周りの赤色が強くなっている場合、傷んでいると考えられます。なお、種周りの赤色が強い状態は、まだ食べられると言えます。スイカは、果肉の部分が大きいため、全体が一気に腐るなんてことはありません。そのため、食べ周りに異変を感じても、その周辺部分を取り除けば、他の部分を美味しく食べることが可能だと思います。

スイカが食べられるかどうかは、種周りを確認することで、ギリギリの状態を判断しやすいです。この他、匂いや味に異変を感じるなんてケースは、既に腐っているので、食べるのをやめましょう。

腐ったスイカを食べるとどうなる?

スイカは、完全に腐ると味やにおい、食感などに変化があるため、すぐに気づくことができます。しかし、腐りかけの状態は、なかなかそれに気づくことができず、誤って食べてしまうこともあるのです。それでは、このように、傷んだスイカを食べてしまうとどうなってしまうのでしょうか?一般的には、以下のような症状が出るでしょう。

  • ・吐気
  • ・腹痛
  • ・下痢

腐ったスイカを食べた時には、上記のように、いわゆる食あたりと呼ばれる症状が出ます。食べる量や人によって症状の重さは変わりますが、中には非常に激しい腹痛などに見舞われることもあるでしょう。特に注意したいのは、食あたりによる下痢です。下痢は、水状の便に変化するため、体内から水分が排出されてしまいます。回数が多ければ、脱水症状など、別の問題に発展する可能性もあります。特に、スイカは夏の果物で、便以外に汗で水分が排出されるため、脱水の危険性はより高くなってしまうのです。

傷んだスイカを食べた後、あまりにひどい症状が出た時には、迷わず病院で診察を受けるようにしましょう。

まとめ

今回は、夏の風物詩的な果物であるスイカについて、スイカが腐った時に生じる特徴などについて解説しました。

スイカは、他の果物と比較すると、外皮が非常に頑丈でぶ厚いため、腐っているかどうかが判断しにくいです。切ってみれば、果肉の状態がすぐにわかるのですが、外観だけを見て傷んでいるかどうかが判断しにくいため、食べごろを逃してしまうケースも少なくないのです。

記事内では、スイカが腐った時に生じる代表的な特徴をご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。