プルーンは、さまざまある果物の中でも健康に良い栄養素がたくさん含まれているというイメージが強いと思います。プルーンを原材料とした人気の健康食品も有名ですし、健康維持を目的に食べているという方も多いのではないでしょうか？

一般的に、目の健康や貧血対策に効果的というイメージが強いプルーンですが、近年ではダイエット効果やアンチエイジング、病気の予防など、さまざまな面で良い効果を期待できる果物として注目されています。プルーンには本当にさまざまな栄養素が含まれているため、人の健康面に良い効果をもたらすことが期待されているのです。

そこでこの記事では、プルーンに含まれている栄養を、より効率的に摂取するための工夫について解説します。プルーンは、食べ合わせをちょっと工夫するだけで、栄養素をより効率的に摂取することが可能になるとされているのです。

プルーンに含まれている主な栄養素とは

プルーンは、果物の中でも栄養価が高いというイメージがあると思います。しかし、具体的にどのような栄養素が含まれているのかは知らない…という方も多いのではないでしょうか？

そこでここでは、プルーンに含まれている主な栄養素についてご紹介します。

①食物繊維

プルーンには、ペクチンと呼ばれる食物繊維が多く含まれています。ペクチンは、水に溶けやすいという性質を持ち、健康を保つためのさまざまな効果が期待出来ます。例えば、ペクチンは、以下のような効果があるとされています。

  • ・腸内環境を整える
  • ・長く腸に残るため満腹感を持続してくれる
  • ・血糖値の急上昇を抑える
  • ・コレステロールを吸収しにくくする

上記のような効果は、ダイエットに好ましい効果といえますよね。ちなみに、ペクチンは、プルーン以外にもリンゴやオレンジなどに含まれています。

②ポリフェノール

プルーンは、ネオクロロゲン酸と呼ばれるポリフェノールが含まれています。このポリフェノールは、血糖値の急上昇を抑えたり、脂肪の吸収を抑える、抗酸化作用などが期待出来ます。

③ビタミン類

プルーンには、さまざまなビタミン類も含まれています。主に、以下のようなビタミンが摂取できるとされています。

  • ・ビタミンA（βカロテン）
    βカロテンは体内でビタミンAに変換される栄養素で、抗酸化作用や免疫力の向上効果など、健康な体を維持するために必要不可欠な栄養素です。また、目の機能を正常に保つ働きがあるとされているので、視力の衰えの予防が期待出来ます。
  • ・ビタミンB（葉酸）
    葉酸はビタミンB群の栄養素であり、正常な赤血球の製造やDNAの製造に必要な栄養素とされています。妊婦さんや妊活中の方にも積極的に接種してほしい栄養素とされています。
  • ・ビタミンK
    ビタミンKは、血液の凝固作用に関係する栄養素です。ビタミンKは、血液を固めて体外への流出を防ぐ血液凝固因子を製造する際に必要な栄養素と言われています。また、骨にカルシウムを沈着させる働きもあるため、子供や高齢者の方は積極的に摂取したい栄養でしょう。

④ミネラル類

プルーンには、カリウムやカルシウム、鉄にマグネシウムなど、人の健康を維持するために必要不可欠なミネラル類も豊富に含まれています。

プルーンの栄養を効率的に摂取するための工夫

プルーンは、上記の通りさまざまな栄養素が含まれています。それでは、プルーンに含まれる栄養素を効率的に摂取するためにはどうすれば良いのでしょうか？そのまま食べるだけでも、十分に健康に良い効果が期待出来ますが、ちょっとした工夫を施すことでより効率的に栄養素を摂取することが可能になるのです。

ここでは、プルーンの栄養を余さず摂取したいと考えている方に向け、ぜひ試してみてほしい工夫をご紹介します。

①油と一緒に食べる

一つ目の工夫は、油と一緒に食べるという方法です。果物と油は、一緒に食べるイメージはないと思いますが、実はビタミンAやビタミンKは、油に溶けやすい脂溶性ビタミンなので、一緒に摂ることで吸収率を高めることができるのです。

プルーンは、ほのかな酸味を持つ果物なので、料理に使われることが多いので、油と一緒に食べることも難しくありません。また、ドライプルーンにオリーブオイルを少量かけて食べるなんて方法もおすすめです。

②カルシウムを一緒に摂取する

プルーンに含まれているビタミンKとマグネシウムは、カルシウムの吸収率を高める効果が期待できるとされています。そのため、カルシウムと一緒にプルーンを食べることで、骨の形成や維持に必要な栄養素をまとめて効率よく摂取することができるようになるのです。

たとえば、牛乳やチーズなど、カルシウムが多く含まれている食品と組み合わせて食べると良いでしょう。

③ビタミンCを一緒に摂取する

プルーンに含まれる鉄分を効率よく吸収したいと思えば、ビタミンCを一緒に摂取するのがおすすめとされています。

たとえば、みかんやキウイフルーツなど、ビタミンが豊富に含まれている果物と一緒にヨーグルトに入れて食べる、スムージーにするなどすれば、さまざまな栄養素を効率よく摂取することができるようになるでしょう。この他、野菜と一緒にサラダにして、オリーブオイルをかけて食べるといった方法なら、①の工夫も兼ねることができます。

④紅茶を利用する

紅茶とプルーンの組み合わせは、両者のポリフェノールを効率よく摂取できるのでおすすめです。

昨今では、ポリフェノールが健康に良い栄養素として有名になっていますが、実はこの栄養素は水に溶けやすく、効果が長く持続しないという弱点があります。そのため、一度にたくさんを摂取しても体外に排出されるため、4時間おきぐらいに小まめに摂取するのが良いとされているのです。
そこでおすすめとされている方法は、ドライプルーンを紅茶で戻して食べるという方法です。ドライプルーンを紅茶に1日程度つけておくだけなので、とても簡単です。この方法は、紅茶に含まれるテアフラビン（ポリフェノールの一種）とプルーンのネオクロロゲン酸を同時に摂取でき、どちらも抗酸化作用が期待できるとされています。

なお、紅茶にはタンニンが含まれていて、この成分は鉄分の吸収を妨げる働きがあるとされます。したがって、貧血予防を目的にプルーンを食べる場合にはあまりおすすめとは言えない方法です。

まとめ

今回は、人の健康に良いというイメージが強いプルーンについて、プルーンに含まれる栄養素をより効率的に摂取るための工夫について解説しました。

記事内でご紹介しているように、プルーンは、さまざまな果物の中でも人の健康維持に必要不可欠な栄養素がたくさん含まれています。そのため、プルーン利用した健康食品は、長年日本国内で愛されていますよね。健康目的でプルーンを摂取する場合、そのまま食べるという方法も悪くないのですが、上述したようなちょっとした工夫を施すことで、効率的に栄養素を摂取することができるようになります。どれも非常に簡単な工夫なので、ぜひ試してみてはいかがでしょう。