このサイトでは、さまざまなフルーツの情報を中心にご紹介しています。基本的には、一つの種類の果物を掘り下げてコラムとして紹介しているのですが、今回は、意外と知らない方が多いのではないかと考えられる果物全般の雑学についてご紹介していきたいと思います。日常生活の中では特に役立つ情報ではないかもしれませんが、雑学は意外に面白い情報も多く、話のネタとして持っておけば初対面の方との会話に困らずに済むかもしれません。

この記事では、皆さんが知っておいても損はないと思える、面白い果物全般の雑学をまとめていきたいと思います。

果物関連の雑学をご紹介!

それでは、果物関連のさまざまな雑学をまとめてご紹介していきます。中には耳にしたことがあるものも存在するかもしれませんね。

イチゴ表面の粒は種じゃない

さまざまな果物の中でも日本人に最も人気がある果物の一つがイチゴです。近年では、「いちご狩り」が非常に高い人気を誇っていて、日帰りレジャーとしていちご狩りに行ったことがあるという人は多いのではないでしょうか?

そのようなイチゴですが、皆さんはイチゴの表面についている小さなツブツブが何かご存知でしょうか?多くの方は、このツブツブがイチゴの種であると思っているようですが、実はこのツブツブはイチゴのタネではないのです。
イチゴ表面のツブツブは、なんとこれが「実」なのです。ほとんどの方がイチゴの果実だと思いっている部分は、「胚(はい)」と呼ばれる部位になります。

スイカは野菜&栗が果物

これはこのサイト内の別記事でも何度か触れていますので、見た記憶がある人も多いかもしれませんね。

スイカやメロン、パイナップルなどは、皆さんも「美味しい果物」と認識していると思います。しかし実は、ほとんどの方が果物として取り扱っている物の中には、日本国内での分類上は「野菜」に分類されるというものがあるのです。有名なところでは、スイカ、メロン、イチゴなどは、農林水産省の分類法では野菜となります。(統計データでは野菜的果物と表記される場合もある)

そしてこの逆に、多くの方が「野菜」と認識している物の中には、日本での分類上は「果物」とされている物もあるのです。例えば、アボガドや栗などが有名です。

関連:野菜と果物の違いとは?野菜と果物を分類するためのポイントについて解説します!

柑橘類なのに名前が「グレープ」フルーツ

グレープフルーツは、スーパーの店頭などで手軽に購入することができる、身近な果物の一つです。そしてこのグレープフルーツは、みかんやオレンジなどと同じく、柑橘類に分類されるというのは皆さんもご存知だと思います。

ただ、ここで気になるのが「柑橘類」なのになぜ名称がぶどうを意味する「グレープ」なのか?という点です。実際にグレープフルーツを食べてみると、もっと疑問で、ぶどうの味とは全く違うと誰もが感じるはずです。
実はグレープフルーツという名称については、味がぶどうに近いからつけられているのではなく、木に果実がついている姿がぶどうに見えるからなのだそうです。グレープフルーツは、果実が折り重なるように実るという特徴があり、少し離れた位置から見るとまるで黄色いぶどうが木に生っているように見えるそうです。そしてその姿からグレープフルーツと名付けられたのです。

ちなみに、日本人がグレープフルーツという名称に疑問を感じやすいのは、ほとんどが輸入品で木になっているグレープフルーツを見たことがある人がほとんどいないことも関係しているようです。

バナナを最初に食べた日本人はあの人?

現在では、コスパの良い果物の代表格として日本人にも人気のバナナ。それでは、南国の果物であるバナナが日本に入ってきたのはいつのことだと思います。多くの方は、戦後、日本に輸入されるようになって今の立ち位置を築いたのでは…と考えているのではないでしょうか?

実は、バナナが日本に入ってきたのはもっと早い時期で、戦国時代に初めて日本に持ち込まれたとされているのです。この情報から予想がついた方もいるかと思いますが、バナナを始めて食べた日本人は、織田信長だという説もあるようです。ただこの情報は、宣教師が信長に献上したものの中にバナナがあったと記載されているだけなので本当かどうかは分かりません。しかし、ロマンのある話ではありますよね。

果物の美味しい部分は種類によって異なる

ぶどうを食べる時に、房の中で「どの部分が一番美味しいの?」と疑問に感じたことはありませんか?これについては、ぶどうは枝に近い上の部分の方が甘くて美味しいです。ぶどうは、枝から実に栄養がいきわたるため、枝に近い部分の果実ほど栄養が行き届きやすく、上の部分から熟し始めるのです。したがって、ぶどうを一人で食べる時には、房の上の部分から食べ始めれば、おなかが空いている状態で最も美味しいぶどうを食べられるはずです。

「枝から栄養がいきわたる」ことから房の上の部分の方が甘いと聞くと、イチゴなども先端よりも茎に近い部分が「美味しいのかな?」と思ってしまいますね。しかし、イチゴはぶどうとは逆で、先端から熟していく果物なので、先端の方が甘くて美味しくなります。

みかんを揉むと甘くなる

みかんを食べる前に、手で軽く揉んでしばらく置いてから食べると、甘くて美味しくなるという話を耳にしたことはありませんか?この話を聞くと「みかんを揉んだだけ甘くなるわけないでしょ…」と考えてしまう方も多いのですが、実はこの話は本当で、きちんと化学的な根拠もあるのです。

みかんを手で揉んだ時には、みかんに衝撃が入ることで傷んだ状態になりますね。このような時には、みかん自身が自分を修復しようとして、クエン酸を消費するのです。クエン酸は酸味成分ですので、これが減少することで、甘みを感じやすくなるわけです。

蜜入りリンゴが人気なのは日本だけ?

美味しいリンゴと聞くと、たくさんの蜜が入ったリンゴをイメージする方が多いのではないでしょうか?リンゴを切った時に、真ん中あたりにたくさんの蜜が溜まっている物の方が甘くて美味しいという話は耳にしたことがあると思います。

ただ、リンゴの中に見える蜜って、実はそれほど甘いものではないというのはご存知でしょうか?リンゴの蜜の成分は、ソルビトールと呼ばれるものなのですが、これは甘み成分となるショ糖などに変化するのです。そして、ショ糖などに変化して十分に甘くなったリンゴは、それ以上ソルビトールがショ糖に変化することがなくなります。そして、リンゴ内部の蜜に変化していくのです。

この変化を知っておけば、「蜜が多いリンゴ」は限界まで甘くなったリンゴな訳ですので、美味しいリンゴとみなされる点は正しいです。しかし、蜜がたくさん入っているリンゴは、その分水分が多くなるという意味ですので、海外ではあまり好まれないとされているのです。蜜が多いリンゴは、水分が多いことから日持ちが悪くなるなどのデメリットもあります。

ぶどうの皮を簡単に剥く方法がある

最近でこそ、種なしで皮ごと食べられる品種のぶどうが増えていますが、一昔前までは、ぶどうの皮は剥いて食べるのが一般的でしたよね。デラウェアなど、小粒のぶどうに関しては、口に実を含んで皮だけ後から吐き出すといった食べ方が主流ですが、巨峰などの大粒ぶどうに関しては、口に入れる前に皮を剥くという食べ方の場合が多いです。ただ、ぶどうは、品種によってはこの皮むきが非常に面倒に感じる場合があるのです。皮を剥こうとしても、途中で切れてしまい皮を剥くだけでそれなりに時間がかかってしまうものもあり、「ぶどうは味は好きだけど、食べるのが面倒…」と言った意見もあるほどです。

このように、ぶどう皮むきに苦戦したことがある人には、是非一度試してみてほしい方法があります。実は、以下の方法を使えば、ぶどうの皮が簡単にツルっと剥くことができるのです。

  • ①ぶどうを房からすべて取り外し、ザルに入れる
  • ②ザルが漬かる大きさの鍋でお湯を沸かす
  • ③お湯が沸いたら火をを止め、ザルごとぶどうを入れる
  • ④20秒程度熱湯につけたらぶどうを出し、流水(or氷水)にさらして冷やす
  • ⑤熱がとれたらぶどうをつまみ、実を押し出す

トマトなどの皮むき方法としても有名ですが、一度熱湯にさらしてから冷やすことで、ぶどうの皮を簡単に剥くことができるようになります。ぜひ試してみましょう。

まとめ

今回は、ぶどうに限らず、さまざまな果物の雑学をご紹介しました。中には耳にしたことがある雑学もあったかもしれませんが、意外に知らない情報も多かったのではないでしょうか?

果物の雑学には、これ以外にたくさんの情報があるかと思いますので、興味のある方は色々とご自身で調べてみると面白いのではないでしょうか?