今回は、果物の中でもトップクラスに食べごろの見分け方が分からないと言われるパイナップルについて解説します。

パイナップルは、健康的な食生活や美容などにも良いとされていて、コンビニなどでカットされたパイナップルを定期的に購入して食べているという方が増えています。近年では、コンビニやスーパーなどでカットフルーツが販売されるようになっていて、手軽に果物を食べられる商品として人気になっています。

しかし、パイナップルは、カットフルーツ以外にも、贈答品などとして頂く機会が多い果物の一つです。そして、丸ごとのパイナップルを頂いたときには、特徴的な外皮があることから「食べごろは何を見て判断すれば良いの？」と迷ってしまう方が多いとされているのです。パイナップルについては、既にカットされた状態の物ばかり見ている人が多いからか、どのような状態になったら食べごろなのか分からない…、また適切な切り方ってあるの…と言った疑問を持つ方が多いとされているのです。

そこでこの記事では、パイナップルの食べごろを見分けるためのポイントと、上手にカットする方法について解説します。

パイナップルは追熟する？

パイナップルは、南国の果物と言うイメージがあるように、日本国内では石垣島や沖縄などで栽培されています。ただ、輸送技術が向上した現在は、海外からの輸入品があるため、一年中口にすることができるようになっています。ちなみに、日本国内で栽培される国産パイナップルの旬については、石垣島産で4月下旬から7月下旬、沖縄県産のものが5月中旬から8月上旬が旬と、初夏から夏にかけて最盛期を迎える果物です。

それでは、このパイナップルは「追熟する」果物なのでしょうか？実は、果物は、大きく分けると「樹上で完熟する果物」と「収穫後に追熟する果物」の2種類に分けることができます。樹上で完熟する果物は、ぶどうなどが有名で、収穫後できるだけ新鮮なうちに食べるのが推奨されます。一方、追熟が必要な果物は、収穫後、適切な環境下にしばらく置くことで、実が柔らかくなって甘くなる物を指しています。例えば、バナナやキウイ、桃やマンゴーなどが有名です。

そしてパイナップルに関しても、「追熟する果物」と考えられがちですね。これは、外皮が非常に硬い果物なので、しばらく置いて柔らかくなるのを待った方が良いと考える方が多いのだと思います。しかし実は、パイナップルに関しては追熟しない果物で、食べごろは収穫後すぐなのです。この果物は、日が経つにつれて味が少しずつ劣化していくとされているため、スーパーなどで購入した時には、出来るだけ早く食べるのがおすすめです。
なお、パイナップルは、購入後、少しの間保管しておくと、実が柔らかくなり、食べやすくなると言われています。そのため、追熟すると考えられているのですが、甘味が増すことがないため、追熟しているわけではないのです。

パイナップルの食べ頃サイン

上述したように、パイナップルは追熟する果物ではないため、基本的にスーパーなどで購入したら、出来るだけ早く食べるのがおすすめです。つまり、食べごろに関しては、「購入後すぐ」と考えても良いわけです。

ただ、スーパーの店頭などに並ぶパイナップルについては、どれが最適な状態で収穫されたものか、一番美味しいものがどれかを選ぶ方法を知りたいと考える人が多いですよね、そこでここでは、最も食べごろのパイナップルを選ぶためのポイントをご紹介します。

①外皮が黄色味がかった物

一つ目のポイントは、外皮の色です。食べごろになったパイナップルは、外皮が黄色味がかっています。外皮を確認し、緑色が濃いものは未熟、逆に赤みがかっているものが過熟と判断できます。

追熟しないパイナップルは、畑でなっている状態で成熟させる必要があるのですが、海外産のパイナップルは、輸送のことを考慮しなければならないため、早めに収穫され輸送されます。したがって、輸送、販売中に時間が経つことにより実は柔らかくなるのですが、甘味が増すことは有りません。実際に、日本国内で食べた輸入パイナップルよりも、現地に旅行して食べる方が美味しく感じると思います。これは、成熟前に収穫しているからなのです。
パイナップルが好きな方で、食べごろで甘いものを食べたいと考えているなら、輸入品ではなく、輸送時間が短い国産品を選ぶのがおすすめです。

②持ち上げて「重い」ものを選ぶ

パイナップルを選ぶときには、一度持ち上げてみて、重さを比較するようにしましょう。パイナップルは、見た目や大きさだけで美味しものを判断するのは難しいです。

持ち上げてみると、重さを確認できるので、同じ大きさのパイナップルの場合、より重みのある物を選ぶと良いです。重みのあるパイナップルは、果汁をたっぷり含んでいて、ジューシーで美味しいとされています。

③形を確認する

パイナップルは、葉がついた頭の部分から、お尻にかけて太くなっていく、下膨れのような形状のものが美味しいとされています。したがって、店頭でパイナップルを選ぶ際は、重みを確認するついでに、形状の確認もすると良いでしょう。

なお、パイナップルの底の部分は、カビが生えてしまいやすいとされているので、持ち上げた時にそれも確認しましょう。

パイナップルの切り方について

それでは最後に、パイナップルの切り方について解説します。パイナップルは、他の果物と比較しても、特殊な外皮であることが特徴です。パイナップルの外皮が、非常に硬く、ミカンなどのように手で剥いて食べるといったことができません。
そのため、パイナップルは切り方がわからないし、コンビニなどでカットフルーツを購入するという方が多いのです。しかし、カットフルーツはすぐに傷んでしまうという難点があり、当然丸ごと一個を購入したほうが日持ちはするし、お値段的にもお得になるというメリットが存在します。そこで、誰でも簡単にパイナップルをカットできる方法をご紹介します。

• STEP1　頭とお尻をカットする
  パイナップルを切る際には、最初に頭の部分とお尻の部分を包丁を使って切り落としてください。ちなみに、スナックパインの場合、この状態にすれば手で簡単ちぎって食べることができます。
• STEP2　縦に切る
  頭とお尻の部分を切り落としたら、次は縦に切っていきましょう。何等分にするかはお好みで決めれば良いのですが、4等分にするのが後々を考えると良いでしょう。
• STEP3　芯を取り除く
  4等分にできたら芯の部分を取り除きましょう。品種によっては芯の部分も食べられるのですが、一般的に出回っているパイナップルは、芯の部分が硬くて甘みもほとんどありません。そのため、芯を取り除かずに食べると、パイナップル本来の美味しさが薄れてしまうことになります。芯を取り除くと台形のような形になります。
• STEP④　外皮をとる
  最後は、外皮を取り除けばOKです。皮と実の間に包丁を入れ、スライドさせていけば綺麗に皮を取り除くことができます。ちなみに、ミカンのスマイルカットのようにして、皮つきのままで食べることも可能です。

パイナップルの切り方については、上記以外にも輪切りと言う方法があります。輪切りの場合、頭とお尻をカットした後、外皮を先に切り落として、輪切りにしていけば良いだけです。芯の部分は、クッキーの切り抜きを行う時に使う丸型などを使用して落としましょう。

まとめ

今回は、ジューシーさと甘さを持つ果物として人気のパイナップルについて、食べごろの美味しいパイナップルを見分ける方法と、切り方について解説しました。

パイナップルは、購入後、しばらく置いておくことで実が柔らかくなります。そのため、桃やキウイなどと同じく、追熟する果物なのだと考えられています。しかし、パイナップルは、追熟する果物ではなく、しばらく置いていたとしても甘みが増すことは有りません。そのため、基本的には収穫後、より新鮮なうちに食べるのが推奨される果物なのです。

追熟を目的に置いていると、味がどんどん劣化していくため、スーパーなどで購入した時にはできるだけ早く食べきるのがおすすめですよ。