
プランターで野菜を育てる時の水やりの基礎知識をご紹介!
近年では、プランターを利用して家庭菜園を楽しむ人が増えています。プランターであれば、ベランダの一角で野菜や果物を育てることができますし、お子様と一緒に家庭菜園を楽しんでいるという方は多いのではないでしょうか?
そして実は、プランター栽培を行う時の悩みの一つとして、水やりの正しい知識が分からない…と言うものがあります。誰でも、プランターで野菜などを育てる時は、適切な頻度で水をあげないと植物が枯れてしまうことは理解しているはずです。しかし、どの程度の頻度でどこに水をかければ良いのか、また水は何でも良いのか…と言う部分に悩んでしまう方が意外と少なくないのです。実際に、プランターでの野菜栽培については、水やりのミスでうまく育てられなかった…と言う失敗をしてしまうケースが多いとされています。
そこでこの記事では、プランターを利用した家庭菜園の基礎知識として、水やり周りのポイントをご紹介します。
プランター栽培における水やりのポイント
プランター栽培における水やりの疑問では「どんな水でも良いの?」「どこに水をかければ良いの?」「いつ水をあげても良いの?」「どの程度の頻度、量が正しいの?」と言ったことに悩む人が多いです。
ここでは、それぞれのポイントについて分かりやすく解説します。
水やりに使う水は何でも良い?
まずは、水やりに使う「水」の種類についてです。これについては、ほとんどの方が何も考えずに水道の水をそのまま植物に与えているのではないでしょうか?
実は、水道水をそのまま水やりに使うのはあまり良くないとされているのです。「人間が飲める水なのになぜ?」と思うかもしれませんが、水道水には塩素が含まれているため、プランターなどの土の量が少ない場所で使用すると、土の中のミネラルバランスがや微生物のバランスが崩れてしまう可能性があるとされているのです。
もちろん、水道から出した水は使えないわけではなく、太陽光にしばらく(6時間程度)あてて塩素を抜いたものであれば、プランターの水やりに使用して構いません。また、浄水器を取り付け、塩素を抜いているのなら、問題なく水やりに使用することが可能です。
このほかの水としては、雨水やミネラルウォーター、井戸水などの地下水があります。雨水に関しては、不純物はあまり含まれていないため、そのまま使用しても構いません。バケツなどを置いて雨水を貯められるようにして、そこから水やりをするのも良いかもしれませんね。ミネラルウォーターや地下水に関しては、ミネラルを多く含んでいて、育てている野菜の種類や土の状態によっては、このミネラルが良い働きをしない場合があります。ミネラルは野菜の栄養になる可能性もあるのですが、一概に良いとまでは言い切れないとされています。したがって、ミネラルウォーターや地下水に関しては、植物の様子を見ながら与えると良いでしょう。
ちなみに、野菜などを育てる際は、お米のとぎ汁が良いという話を耳にしたことがある人も多いと思います。とぎ汁には、豊富な栄養が溶けているため、野菜などに好影響を与えると言われているのです。しかし、これは、あくまでも畑で野菜を育てている場合に言えることで、プランターの場合は、土の中にカビや雑菌が繁殖する要因となるため、デメリットの方が大きいです。
水は植物に直接かけるの?
植物への水やりに関しては、「葉っぱにそのままかけるの?」「葉っぱは避けて土にかけるの?」と言った感じに、水をかける場所に悩む人も多いです。これについて、プランターなどで野菜を育てる場合、基本的に土にかけるのが良いです。なお、水やりの際、泥が跳ねて野菜に付着すると、病気の原因となるため、泥が跳ねないように優しく水やりを行ってください。
植物は、葉っぱからも水分をとり込むことが可能とされるため、水をかける場所なんて気にしなくても良いと考える人もいます。しかし、植物によって、葉っぱから水を吸収する力が異なるので、葉っぱに水をかけても良いとは言えないのです。例えば、熱帯地域が原産の観葉植物などは、水を吸う力は強いため、葉っぱに水をかけても問題ありません。
しかし、野菜などに関しては、葉が水を吸う力がそこまで強くないので、病気の原因になってしまう可能性があるのです。特に、夏の日差しが強い時期に葉っぱに水をかけると、葉焼けを起こす可能性が高いです。
水やりに適した時間帯は?
水やりは、基本的に朝方に行うのが良いとされています。
これは、昼間や夜間に水やりをすると、季節によるデメリットが大きいからです。例えば、夕方や夜間に水を与えるという習慣にする場合、冬場は水が乾く前に気温が下がり、土が凍ってしまう可能性がありますよね。また、日差しが強く気温が高い夏場は、昼間に水やりを行うと、すぐに水が蒸発して、植物が水を吸収することができなくなります。
実際に、野菜を育てる際、水を夕方や夜間に当たるようにすると、もやしのようにひょろ長い野菜が出来上がると言われています。こういったことから、野菜を育てる時の水やりは、朝に行うという習慣をつけましょう。
水やりの頻度と一回に与える量について
最後は水やりの頻度についてです。植物は水やりをしなければ枯れてしまうというのは誰もが知っているはずです。しかし、水を与えるにしても、その頻度が多すぎる場合も、植物が枯れてしまう要因になるのです。
これは、土中に常に水が存在する状況になると、土の中の空気の層が無くなってしまい、根が呼吸できなくなってしまうのが大きな要因です。また、常に湿度が高い状態が保たれるため、カビや菌が繁殖しやすい状況が保たれ、これにより植物が枯れたり、腐ったりする要因となるのです。
なお、水やりの頻度については、育てている植物の種類や天候、季節などによって大きく変わるため、「一日〇回水やりをしなければならない」などと明確な回数を指定することは難しいです。水やりの頻度については、土の状態をよく確認して、土が乾燥したら水を与えるようにするのが良いです。土は、乾燥すると白っぽく変色していくので、その状態になった時に水を与えましょう。なお、水の量については、プランターの底から水があふれるぐらい、一度にたっぷりと与えるようにしましょう。
美味しい野菜を育てる場合、土の水分量にメリハリを利かせるのがポイントになります。
まとめ
今回は、家庭菜園初心者の方がおさえておきたい水やりのポイントについて解説しました。
近年では、庭のない住宅に住む方が増えているため、自宅のベランダなどを利用して家庭菜園を楽しむなんて方が増えています。しかし、ベランダなど、屋根がある場所で植物を育てる場合、人が適切な頻度で水やりを行わなければ、すぐに植物が枯れてしまう…と言った失敗に繋がってしまうのです。庭に畑を作る場合は、雨などの自然現象で水分を確保できるため、水やりを多少忘れたとしても、問題なく育てることに成功するケースが多いのです。
記事内では、プランター栽培を行う時の水やりのポイントを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。