今回は、スーパーや道の駅、ぶどう農園の直売所などで、美味しいぶどうを見分けるために、皆さんにも押さえておいてほしいポイントをいくつかご紹介します。この記事では、「このようなぶどうは避けた方が良い!」という代表的な特徴をご紹介しますので、以下で紹介する特徴を持っていないぶどうがオススメのぶどうとなります。

最近では、ネット通販などでも、ぶどうのような生鮮食品が販売されるようになっていますので、産地直送の珍しいぶどうの味をどこにいても楽しむことができるようになっています。ただ、大阪など、関西圏に住んでいる方であれば、大阪府は意外に多くのぶどう農園が点在していますので、旬の時期に農園の直売所に足を運ぶことで、新鮮で本当に美味しいぶどうを手に入れることが可能です。

田中ぶどう園も、大阪府の南部、河内長野市で、ぶどうやミカン、柿など、さまざまなフルーツを栽培しています。当農園では、フルーツの加工食品の販売も行っていますが、それぞれの果物の旬の時期には、直売所で販売も行っていますので、大阪に立ち寄った際には、ぜひ一度足を運んでみてほしいと思います。
なお、ぶどうの直売所などで、自分でぶどうを選ばなければならない時には、「どれが美味しいぶどうなのか分からない?」などといった声を聞く機会が多いです。ちなみに、直売所などで販売されているぶどうは、一定以上の品質に達したものですので、食べてみると「不味い!」と感じるような事はないと思います。ただ、よりおいしいぶどうを選ぶには、いくつかの注意点がありますので、この記事でご紹介します。ここで紹介するポイントは、ぶどう狩りを楽しむときにも有効ですので、ぜひ最後までご覧ください。

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買うべきではない『ぶどう』の特徴

ぶどうは、世界中で栽培されていて、なんとその品種は1万種類以上もあるとされています。日本国内だけでも60種類以上が栽培されているとされるのですが、ぶどうは皮の色で大きく3つに分類することができます。

  • 緑系・・・シャインマスカットや瀬戸ジャイアンツなど。爽やかでまろやかな甘みが特徴です。
  • 黒系・・・ピオーネや巨峰が有名。実が大きく香も良く濃厚な甘みが特徴です。
  • 赤系・・・デラウェアやレッドクローブ、甲斐路など。酸味が少ないのが特徴です。

ぶどうは、上記のように、皮の色で美味しさがかなり違うので、ぜひいろいろなぶどうの味を楽しんでいただきたいです。なお、ぶどうを購入する時には、以下のようなポイントに注意して選ぶようにしましょう。店頭に並んでいるぶどうは、一定以上の品質であることは間違いないのですが、よりおいしいぶどうを手にするために避けた方が良いぶどうの特徴があります。

ポイント1 黒系や赤系ぶどうなら「皮の色が薄い」もの

ぶどうは、色の種類や品種に関わらず、育ち始めの頃の実は、どれも緑色をしています。そして、ぶどうが育っていく中で、色素が作られ、粒の色が徐々に濃くなっていくのが基本です。

したがって、黒系ぶどうは赤紫よりもなるべく黒紫色をしているもの、赤系ぶどうは薄紅色よりも濃紅色になっているものの方が、しっかりと熟していて糖度が高いぶどうと考えられます。もちろん、品種によっては、皮の色が薄くても、十分な甘みを持っているものもあるのですが、基本的には色味が薄いぶどうは糖度が低い可能性が高いので、より濃く色づいているものを選ぶのがオススメです。なお、その年の天候によって、ぶどう全体の色づきが薄くなることもあるのですが、その時も、出来るだけ色づいているものが良いです。

ポイント2 マスカットなどは、緑色が濃すぎると甘みが少ない

シャインマスカットなど、緑系のぶどう品種は、完熟するにつれて、黄色味を帯びていきます。つまり、美味しいぶどうを見極めるためには、濃い緑色のものを選ぶのではなく、緑の色が薄い黄色味を帯びているぶどうの方が、糖度が高いと言えます。もちろん、緑色が濃いマスカットが、甘みが無いとは言いません。シャインマスカットなどは、緑色が濃いものほどさっぱりとした甘みと香りがあるとされ、そういったものを好む人も多いです。

近年人気のシャインマスカットは、甘いぶどうが好きな方は「黄色味を帯びたものがオススメ」、逆にさっぱりとした甘みが好みという方は「緑色が濃いものがオススメ」と覚えてください。

ポイント3 ぶどう表面に白い粉(ブルーム)がついていない

店頭販売のぶどうを選ぶとき、ぶどう表面に白い粉がついている場合、残留農薬と考えて避けている方が多いかもしれませんね。しかし、ぶどう表面の白い粉は、残留農薬ではありません。

そして、ぶどうを選ぶときには、ぶどうの実の表面にしっかりと白い粉のような物が付着しているものを選びましょう。このぶどう表面の白い粉は、「ブルーム」や「果粉」と呼ばれる天然成分で、これが表面に付着していることにより、ぶどうを病気から守り、鮮度を保つ働きがあるのです。つまり、ぶどうを選んでいる時に、白い粉がついていないものは、鮮度が落ちている可能性があるので、選ばない方が良いのです。

ぶどうは、皮にハリがあり、表面に多くの白い粉が付着しているものほど鮮度が高い証拠ですので、間違っても「ぶどう表面に白い粉がついているからこれは避けよう!」などと考えないでください。

ポイント4 ぶどうの実がぎっしり詰まっている

ぶどうを選ぶときに、ぶどうの実がぎっしりと詰まっているものと、適度に隙間が空いているぶどうであれば、皆さんどちらを選ぶでしょうか?多くの方は、実がぎっしり詰まっている方が、良く成長していて、美味しいぶどうだと思うのではないでしょうか?また、適度に隙間があるぶどうよりも、お得感を感じますので、実がぎっしりのものを選ぶ方が多いと思います。

しかし、このぶどうの選び方は、間違っているのです。ぶどうは、実がぎっしり詰まっているものよりも、適度に隙間があるものの方が、実に太陽光が均一に届くようになり、風通しも良くなるので、美味しく育ちます。なお、ぶどうの粒が落ちてしまったことにより多くの隙間が生じているぶどうはNGです。これは、ぶどうの鮮度が悪くなったことで、粒が落ちているだけですので、品質が悪くなっている証拠です。

ポイント5 軸(枝)が茶色く変色している

ぶどうの鮮度は、ぶどうの実ではなく軸(枝)でも見分けることができます。まず、美味しいぶどうを見分けるためにおさえておきたいのは、ぶどうの軸は、太い方が実の部分に栄養が行き届きやすいので、ぶどうを選ぶときには、軸が太くしっかりとしているものがオススメです。

そして、選んではいけないぶどうの特徴としては、軸が茶色く枯れてきているものです。ぶどうの軸は、収穫直後は緑色をしていて、徐々に茶色く枯れていきます。つまり、ぶどうを選んでいる時に、軸が茶色く枯れているものがあれば、そのぶどうは収穫してから日数がそれなりに経過していて、鮮度が落ちていると判断できるのです。

まとめ

今回は、スーパーや直売所など、店頭でぶどうを選ぶときに、「こういった特徴のあるぶどうは避けた方が良い!」についてご紹介しました。

美味しいぶどうの見分け方については、間違った知識を持っている方が意外に多く、この記事でご紹介した特徴を持つぶどうを選んでしまう方が多いようです。例えば、ぶどう表面のブルームに着いては、本来、新鮮でおいしいぶどうの特徴なのですが、残留農薬や白カビと勘違いして、わざと避けてしまう方がいます。また、実がぎっしり詰まっているぶどうは、お得感があり生育が良いと考えてしまいがちです。

なお、店頭に並んでいるぶどうについては、一定以上の品質を持つものが出荷されているわけですので、基本的にどれを購入しても美味しく食べられるはずです。また、田中ぶどう園では、ぶどう旬の時期は直売所を出していますので、摘みたての新鮮でおいしいぶどうを手に入れる事が可能です。ぜひ一度、河内長野市の田中ぶどう園へ足を運んでみてください!