今回は、さまざまあるぶどう品種の中でも、特に甘さを楽しめる品種について、ランキング形式でご紹介していきます。

ぶどうと聞くと、巨峰やピオーネ、最近ではシャインマスカットなどの品種をイメージする方が多いかもしれませんね。これらのぶどう品種は、スーパーなどでも見かけることがありますし、多くの方にとって身近な品種と言えるでしょう。
ただ、ぶどうは、非常に多くの品種が存在する果物で、一生の中で全てのぶどう品種を食べつくすことなどとても不可能と断言できるぐらいの種類があるのです。そして、ぶどうは、品種が違えば味や香りが異なるため、人によって「一番美味しい」と感じるぶどう品種は変わってしまうものなのです。

そこで当記事では、ぶどう品種の中でも、特に「甘さ」を楽しむことができるブドウ品種TOP10をご紹介します。

ぶどうの品種はなんと1万以上も!

ぶどうは、スーパーなどでも販売されるようになっており、日本人にとってもなじみ深いフルーツの一つになっています。日本は、北は北海道から南は九州までと広い範囲でブドウの栽培が可能とされているのですが、とくに有名なぶどうの産地は山梨・長野・山形となります。この地域では、大きさも色合いもさまざまな品種が生産されていて、さらに現在でも新しいぶどう品種の開発が続けられています。

ぶどうは、当然、日本以外の諸外国で生産が行われていて、その品種の数はなんと10000種以上にも及ぶと言われています。ぶどうの色合いでも、黒系、緑系、赤系と、3種類に分かれているように、多種多少な魅力を持つフルーツとして世界中で人気です。そして、ぶどうは世界最古の果物の一つとも言われていて、その起源は、北アメリカ原産のものとヨーロッパ原産のもの、大きく2つに分けることができます。

ヨーロッパ系のぶどうは、古代エジプトの壁画にも描かれていて、私たちにとっても身近なぶどう品種の一つ「マスカット」は、かのクレオパトラも口にしたと言われています。ぶどうは、紀元前4000年頃にはすでに存在していたことが分かっていて、日本でも奈良時代には既に食べられていたと言われています。そこから長い年月をかけて、日本国内の気候や味覚に合わせたさまざまな品種が開発されたという歴史があるのです。

甘いぶどう品種TOP10

ぶどうは、その他の果物と比較しても、甘さが楽しめるのが特徴です。日本国内で生産されるぶどうについては、平均糖度が「18~20度前後」とされています。この数値は、いちごが「8~10度」「柑橘類が10~14度」と考えると、その糖度の高さがうかがえると思います。

近年では、さらなる品種改良が進められていて、甘いぶどうが増えていると言われています。中には、糖度が25度にも達するような品種が誕生しているなど、甘いぶどうが好みの方には非常にありがたい時代になったと言えるでしょう。

ここでは、日本国内で手に入れることができるぶどうについて、甘さを楽しめるぶどう品種をランキング形式でご紹介します。

10位 巨峰:17~20度

日本を代表するぶどう品種で、「ぶどうの王様」と呼ばれる巨峰が10位です。巨峰は、20度近い強くて爽やかな甘味を持っているうえ、コクのある独特の風味と香りを持つことから、贈答品ぶどうとしても非常に高い人気を誇っています。

以前は、種ありの巨峰が主流だったのですが、最近ではジベレリン処理を施して種無しにした巨峰が増えています。ただ、最近のトレンドでは「皮ごと食べられるぶどう」が人気なのですが、巨峰は皮を剥いて食べます。巨峰の旬は、8月中旬~9月下旬にかけてです。

関連:ぶどうの王様と呼ばれる巨峰の特徴をご紹介

9位 デラウェア:18~20度

デラウェアは、アメリカで誕生した非常に甘い品種で、小粒で食べやすいことから、お子様のおやつとしても人気です。日本では、昔から夏場になるとスーパーの店頭にデラウェアが並ぶようになり、大粒ぶどうと比較してかなり安価に購入できることから、大衆ぶどうとして人気を博しています。

糖度は18~20度と、巨峰並みの甘さを持っているのですが、後に残らない爽やかな甘さがお子様にも人気なのだと思います。1房が100~150g程度と、ぶどうの中では小ぶりなサイズなのも手に取りやすいのだと思います。デラウエアの旬は、7~8月ですが、ハウス栽培が盛んになったことからその前後もスーパーなどで見かけます。

8位 あずましずく(19度)

あずましずくは、あまり聞き馴染みのないぶどう品種かもしれませんが、福島県で誕生した大粒のぶどうとなります。栽培面積が限られていて、非常に希少なぶどう品種のため、かなり高額ですがお取り寄せ品として人気です。

最近は、種無しぶどうがトレンドになっていますが、ぶどうを種無しにするのはジベレリン処理と呼ばれるホルモン剤による処理が行われるからです。ただ、あずましずくは元々種が無い品種なので最低限の処理で済むのが特徴です。このぶどう品種の旬は、8月上旬~中旬と短いので、出盛り期にネット通販で探して購入しましょう。

7位 ロザリオビアンコ(18~21度)

ロザリオビアンコは、「ロザキ」に「マスカット・オブ・アレキサンドリア」を交配して生まれた白ブドウ品種です。露地栽培も可能な大粒高級ブドウとして生産者から人気で、消費者にも店頭に並ぶ白ブドウ品種の中では、シャインマスカットに並ぶ人気があると言われています。

強い甘みと豊富な果汁を含むジューシーなぶどうで、皮が薄いため皮ごと食べられます。なお、種が少し入っているので、噛むときには注意が必要です。酸味が少ないぶどう品種なので、すっぱいぶどうが苦手…という方には非常にオススメです。このぶどう品種は、9月上旬頃が旬です。

6位 悟紅玉(18~22度):旧ゴルビー

悟紅玉は、ゴルビーと言う名称で長年親しまれた美しいワインレッドの果皮が特徴のぶどう品種です。糖度が22度に達することもあるなど、非常に濃厚な甘さを持っており、さらに酸味とのバランスも非常に良い美味しいぶどうです。ただ、後味として渋みと苦みが残ることから、どちらかというと大人向けのぶどうと言われています。

8月中旬~9月下旬までと、比較的長く楽しめるぶどう品種ですので、ぜひ食べてみてほしいです。

関連:赤系大粒ぶどう『悟紅玉(旧称 ゴルビー)』の特徴

5位 スチューベン(18~23度)

スチューベンは、アメリカのニューヨークで誕生したぶどう品種で、蜂蜜のように甘いぶどうと称されています。日本ではそこまで有名なぶどう品種ではないかもしれません。栽培に関して、寒冷な気候が適しているとされているため、日本国内では青森県が主な生産地となっています。

暗紫赤から紫黒色の果皮で非常に美しいぶどうですので、一度手にしてみてはいかがでしょう。旬の時期は、9月下旬~10月下旬とぶどうの中でも遅めです。

4位 甲斐路(19~23度)

甲斐路は赤いマスカットと称されることがあるのですが、これは強い甘みだけでなく、マスカットのような華やかな香りを持つからです。

楕円形の細長い形をした実が特徴で、美しく明るい鮮紅色の果皮をしています。軸から落ちにくいため、貯蔵性や輸送性が良いぶどう品種なので、贈答品ぶどうとしても非常に人気の高い高級ぶどうです。旬は、9月中旬から10月中旬まで楽しめます。

3位 クイーンニーナ(20~22度)

クイーンニナは、2009年に登録出願、2011年に品種登録されたばかりで、非常に新しいぶどう品種です。まだまだ生産者自体が少ないので、希少性が非常に高い高級ぶどうです。

20℃を超える強い甘みを持つほか、果肉の食感が非常に良く、酸味が少なく味が良いことから「一度食べると忘れられない味」と言われていて、今後、贈答品業界で人気が上昇すると考えられています。8月下旬~10月中旬が旬の時期ですので、ネット通販などで取り寄せてみてはいかがでしょう。

2位 シャインマスカット(20~23度)

皆さんご存知のシャインマスカットが2位です。もともと、非常に高級なぶどう品種として有名でしたが、その人気の高さから栽培面積がどんどん拡大していて、最近ではスーパーの店頭などで比較的安価に手に入れることができるようになっています。

シャインマスカットは、ぶどうそのものが甘くておいしいだけでなく、生クリームとの相性の良さから、ケーキやフルーツサンド、和菓子にまで使われるようになっています。種無しで皮ごと食べられる品種ですので、お子様がいるご家庭への贈り物としても人気です。8月~9月下旬が旬ですが、ハウス栽培も盛んになっていますので、もう少し長く楽しめます。

1位 クイーンセブン(25度以上)

クイーンセブンは、シャインマスカットとマヌキュアフィンガーを掛け合わせた作られた品種です。このぶどうの特徴と言えば、その糖度の高さで、なんと25度以上の糖度を持つことから「世界一甘いぶどう」と称されています。

旬が8月上旬~中旬と短いため、希少性が高く入手困難な最高級ぶどうの一つですので、特別な日のお取り寄せなどに最適かもしれません。

まとめ

ぶどうは、その他のフルーツと比較しても、品種が多いのが特徴で、品種の違いにより味や香り、食感の違いを楽しむことができます。今回は、その中でも「甘さ」を楽しめるぶどう品種についてランキング形式でご紹介しました。

記事内でご紹介したように、ぶどうは非常に高い糖度を持っているため、甘い果物が好きという方には非常にオススメです。ただ、ブドウの糖質量は100gあたり約15.2gと、糖質量が多いので、糖質制限などをしている方は注意してください。