今回は、さまざまなぶどうの中でも特に人気の高いシャインマスカットについて、美味しいシャインマスカットを見分けるためのポイントをご紹介します。というのも、日本国内の多くのぶどう農園でぶどう狩りが人気になっていますが、お客様の中には、美味しいシャインマスカットを選びたいけど、どれを選んで良いのか分からない…という方が多いからです。田中ぶどう園でも、シャインマスカットの旬の時期には、直売所での販売とぶどう狩りを行っているのですが、必ず「どれが美味しいですか?」と言った質問を受けます。

そこでこの記事では、今年の夏にシャインマスカットを目当てにぶどう狩りに行こうと考えている方に向け、美味しいシャインマスカットの選び方のポイントをご紹介します。

シャインマスカットの魅力

ぶどうはさまざまな品種が開発されているのですが、近年、大粒のぶどうの中でもシャインマスカットの人気が特に高くなっています。シャインマスカットは、2006年に品種登録されたまだ新しいぶどうなのですが、今や全てのフルーツの中でも最も人気が高いとも言われている特別なぶどうです。

このぶどう品種は、果皮は黄緑色で、豊かなマスカットの香りを持っているのが特徴です。味は、糖度が20度前後と高く、酸味が少ない甘いぶどうなので、小さなお子様からの人気も非常に高いです。そして、シャインマスカットの人気は、種無しぶどうであり、皮が非常に薄いので皮ごとそのまま食べられるという点でしょう。軽く水洗いすれば、小さなお子様や高齢の方でも、皮を剥かずに手軽に食べられる点が、多くの方に好まれている理由だと思います。また、シャインマスカットは、贈答品としても人気なのですが、これは味が非常に良いだけでなく、果肉が締まっていて日持ちが良い、果皮の色の美しさと豪華なボリューム感から、大切な人への贈り物やお礼の品として人気なのだと思います。

シャインマスカットは、『皮ごと食べられる』手軽さ、『粒が大きい』ボリューム感、『濃厚な香りと食味』の美味しさで、他のぶどうを圧倒した評価を受けるようになっています。

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シャインマスカットの選び方

シャインマスカットは、8月上旬頃(ハウスものは6月頃)から出回り始め、9月いっぱいが出盛り期となり、この時期はスーパーなどでも店頭に並ぶことがあります。非常に強い香りを持っていますので、店頭で見かけた時にはつい購入したくなる方も多いと思いますが、実際に手に取ろうと考えた時にはどこを見て選んだらいいのかと、迷ってしまうこともあるでしょう。

一般的に、ぶどうは新鮮なものほどおいしいとされているのですが、シャインマスカットは以下のポイントをチェックすることで、新鮮かどうかを判断することができます。

  • 『果皮に張りがあるものを選ぶ』:シャインマスカットは、果肉が盛り上がり張りとツヤがあり大粒のものがオススメです。
  • 『軸が緑色のものを選ぶ』:房につながる枝、軸が太く緑色のものほど新鮮です。
  • 『色で味がわかる』:実の粒の色が緑に近く色濃いものはマスカットの香りが強く、黄色に近いものは甘味が強いです。
  • 『果皮に果粉(白い粉)がついている』:白い粉はブルームといい、ぶどうが自身の新鮮さを守るために出す物質です。これが付着しているものが新鮮な証拠です。

シャインマスカットを選ぶときには、上記のポイントをよく確認しましょう。これは、ぶどう狩りなどで自分で収穫する時も、店頭に並んでいるものから選ぶときも一緒です。

ちなみに、ぶどうの表面に白い粉がついている場合、白カビや残留農薬と勘違いして、わざと避けている方も少なくないようです。しかし、ぶどう表面の白い粉は、果粉やブルームと呼ばれる天然成分で、ぶどう自身が実を雨や病気から守るために分泌しています。したがって、このブルームが多くついているものほど新鮮だということですのでオススメです。
味については、好みがあると思いますので、実の色で見分けると良いでしょう。シャインマスカットの中でも甘みが強いものが好みなのであれば、黄色味の強いぶどうを選ぶと良いです。より緑に近く色濃いものは、マスカットの香りが強く甘みが控えめです。

シャインマスカットの人気の理由

最後は、「なぜこれほどまでシャインマスカットが人気なのか?」その秘訣をご紹介します。シャインマスカットは、ぶどうの中で人気なのではなく、その他のフルーツを含めても、トップレベルに高い人気を誇るようになっています。

ここでは、シャインマスカットがこれほどまで高い人気を誇る理由について、いくつかのポイントに分けてご紹介します。

種無しで皮ごと食べられる手軽さ

日本人にとって、ぶどうは皮を剥いて食べるものという意識が強いと思います。実際に、日本国内で古くから人気の巨峰やデラウェアなどは、皮は食べません。また、巨峰は種もありますので、食べにくいという声が上がることもあります。

これがシャインマスカットは、種無しで皮ごと食べられるという手軽さのため、幅広い世代から人気になっています。現在では、皮ごと食べられるぶどうの種類も増えていますが、シャインマスカットが登場したころは、まだまだ珍しく、皮ごと食べられると言われても皮を剥いている人までいました。シャインマスカットの皮は、非常に薄くて柔らかく、渋みなどもないので、皮ごと食べたとしてもシャインマスカット本来の味を楽しむことができます。皮ごと食べると、シャクシャクとした独特の食感を楽しめるはずです。

バランスの良い甘さ

シャインマスカットは、糖度が15度〜17度ほどが普通で、栽培方法によっては20度近くになることまであります。ぶどう品種は、その他のフルーツと比較しても、糖度が高い傾向にあるのですが、特に、シャインマスカットは糖度が高い事で人気です。
さらに、強いマスカットの香りを持っていて、甘みの中にフレッシュさまであるバランスの良さが人気の理由です。

独特のマスカットの香り

シャインマスカットは「マスカット・オブ・アレキサンドリア」に負けない香りを持っている点も人気の理由です。マスカット香と呼ばれる、独特なフレッシュな香りで、店頭にシャインマスカットが並ぶと、ふわっと爽やかな香りを感じ、つい手に取ってみたくなるという方が多いようです。

大粒ぶどうで食べ応えがある

シャインマスカットの実は、1粒15gほどとぶどう品種の中でも大きい方です。1粒15gという重さの表現では大きさがイメージしにくいかもしれませんが、これは巨峰の粒と同じぐらいの大きさです。

そのため、小さなお子様などであれば、4、5粒食べれば十分に満足できるほどのボリューム感があります。シャインマスカットは、高級なぶどうというイメージが強いのですが、食べ応えの事を考えると、高すぎるとは決して言えない美味しさと大きさが特徴です。

まとめ

今回は、いろいろな種類があるぶどう品種の中でも、トップクラスの人気を誇っているシャインマスカットについて、その人気の理由や、ぶどう狩りや店頭で美味しいシャインマスカットを選ぶためのポイントをご紹介しました。

シャインマスカットは、アレキサンドリア並みのマスカット香を楽しめるうえ、強い甘みまで持っている非の打ち所がない美味しいぶどうとして有名です。さらに、種無しで皮ごと食べられるという手軽さから、お子様から高齢の方まで、幅広い層に人気があることから、贈答品用のぶどうとしても非常に高い人気を誇っています。

この記事内では、新鮮でおいしいぶどうを見分けるためのポイントをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。なお、田中ぶどう園では、旬の時期にはぶどう狩りや直売所を開設していますので、シャインマスカットを通常よりも安く楽しむことができます。ぜひ一度田中ぶどう園まで足を運んでみてください!