今回は、フルーツか野菜かで迷ってしまう人が多いトマトについて解説します。ちなみに、トマトがフルーツか野菜かについては、以前、別の記事で解説しているので、そちらも併せてご確認ください。

トマトに関する疑問では、フルーツか野菜か以外にも、フルーツトマトやプチトマトについて「これはトマトの何なの?」という点に疑問を感じる方も多いようです。中身を見てみればそこまで難しい話ではないので、この記事では、フルーツトマトやプチトマトが通常のトマトと何が違うのかについて解説します。

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フルーツトマトやミニトマトと通常のトマトの違い

それでは、一般的なトマトとフルーツトマト、ミニトマトの違いについてご紹介します。スーパーなどでトマトを選んでいる際、フルーツトマトやミニトマトも並んでいて、「普通のトマトと何が違うの?」と疑問に感じた人は多いのではないでしょうか?

ここでは、フルーツトマトやミニトマトの特徴をご紹介する形で、一般的なトマトとの違いをご紹介します。

フルーツトマトについて

まずはフルーツトマトからです。フルーツトマトは、一般的なトマトと比較して、小ぶりで甘いトマトのことを指しています。ただ、特別なトマトの品種の一つなのではなく、糖度や酸味、形などの基準を満たしたトマトの総称として、フルーツトマトと呼ばれているだけです。

フルーツトマトは、以下の基準を満たしているものを言います。

  • ・糖度が10度以上
  • ・酸味が0.4%以下
  • ・形が丸くてへたがついている
  • ・重さが15g~50g

フルーツトマトは、特別な栽培(さいばい)方法でつくられた高糖度(こうとうど)なトマトです。一般的なトマトは糖度が6度程度なのですが、水やりを少なくする、根があまりのびないようにして肥料の吸収をおさえるなどの育て方により、トマトがストレスで糖分を蓄えるようにするという栽培方法が採用されています。

そのため、通常のトマトよりも甘みが強くて酸味が少ないという、まるでフルーツのように楽しめることからフルーツトマトと呼ばれています。なお、フルーツトマトは、栄養価も高く、ビタミンCやリコピンやカリウムなどが豊富です。

ミニトマトについて

次はミニトマトについてです。ミニトマトは、通常のトマトよりも小さく成長したトマトのことを指しています。そして、フルーツトマトと同じく、トマトの品種の一つというわけではなく、大きさの基準を満たしているトマトの総称として用いられています。

ミニトマトの基準は、「重さが10g~30g」程度に収まっていることです。ミニトマトは、通常のトマトと比較すると、水分が少なく肉質でジューシーなのが特徴とされています。栄養価については、ビタミンAやビタミンC、リコピンなどが豊富に含まれています。

フルーツトマトやミニトマトの違い

それでは次に、通常のトマトと異なるフルーツトマトとミニトマトについて、この二つのトマトの違いについてもご紹介します。

見た目(大きさ)について

フルーツトマトとミニトマトは、見た目だけでは判断することが難しいです。どちらも、通常のトマトよりも小ぶりであることが特徴なので、パッと見ではどちらもミニトマトと判別する方が多いのです。

トマトは、真っ赤な果実であるというイメージが強いですが、フルーツトマトもミニトマトも、同じように赤い色をしています。最近では、黄色やオレンジ、緑色など、さまざまなカラーバリエーションが登場していますが、総じて「通常よりも小さい」という特徴があるので、見た目は非常に似通っています。

味の違いについて

フルーツトマトとミニトマトの違いについては、味の違いが分かりやすいです。

先程ご紹介したように、フルーツトマトは、通常よりも糖度を高くして酸味が少ないのが特徴です。まるで果物のような爽やかな甘さを楽しむことができるので、トマトが苦手なお子様でも食べやすいトマトと言えます。

一方、ミニトマトについては、糖度の基準はなく大きさで分類されているだけです。そのため、フルーツトマトのような甘さを感じることは少ないです。一般的には、水分が少なく、肉厚な感じで、トマト感も薄い味がします。なお、ミニトマトは、色の違いで味も異なります。基本的に、赤いミニトマトは甘酸っぱい味、黄色やオレンジは、フルーツトマトに近く甘みが強くて酸味が少ない、緑色のものは酸味と苦みがあるといった感じになります。

分かりやすい味の違いは、フルーツトマトは糖度が高いという基準があるため甘いと覚えておけば良いと思います。

まとめ

今回は、トマトに関する疑問の一つである、フルーツトマトやミニトマトが、通常のトマトと何が違うのかについて解説しました。

記事内でご紹介したように、フルーツトマトやミニトマトは、トマトの品種の一つなのではなく、それぞれに設定されている基準を満たしたトマトの総称なのです。ミニトマトに関しては、通常よりも小ぶりであることが基準なので、小さいトマトに関しては総じてミニトマトと判断しても構わないでしょう。

ただ、フルーツトマトに関しては、小ぶりである以外にも、糖度や酸味の基準などが設けられており、それを満たしていなければフルーツトマトを名乗ることができないようです。どちらにせよ、フルーツトマトやミニトマトは、通常のトマトが苦手…という方でも食べやすいと思うので、トマト嫌いのお子様がいればこちらを出してみても良いのではないでしょうか。