今回は、果物なのか野菜なのかで迷ってしまう方が多いトマトについて、スーパーなどで食べごろのトマトを選ぶためのポイントをご紹介します。

トマトは、野菜の中では「特に甘い」という印象があるのではないでしょうか?近年では、甘い果物に匹敵するほどの甘みを持つトマトも登場していて、フルーツトマトなどとして店頭に並ぶようになっています。そのため、トマトの存在について、いよいよ野菜なのか果物なのかが分からなくなってきた…なんて方も多いかもしれませんね。

ちなみに、日本国内においては、トマトは果物ではなく野菜に分類されるのが一般的で「甘くておいしい」と言うポイントについては、果物か野菜かの分類には関係がないのです。この記事では、トマトの分類にあわせて、美味しい食べ頃のトマトを見分けるためのポイントをご紹介します。

トマトの分類について

それではまず、日本国内におけるトマトの分類について解説します。先ほどご紹介したように、日本国内でのトマトの扱いは「野菜」となっています。

実際に、野菜生産出荷安定法で、消費量が多いと見込まれている指定野菜14品目のなかにトマトを含んでいるなど、農林水産省や総務省など、国の省庁が野菜として扱っているのです。ちなみに、指定野菜14品目とは、以下の物を指しています。

指定野菜は、キャベツ、きゅうり、さといも、だいこん、トマト、なす、にんじん、ねぎ、はくさい、ピーマン、レタス、たまねぎ、ジャガイモ、ほうれんそうの14品目です。
引用:農林水産省HPより

また、総務省が行っている日本標準商品分類でも、野菜区分の中にトマトが含まれています。日本標準商品分類は、統計調査の結果を商品別に表示する場合の統計基準を設定したものとなり、野菜の区分については以下の通りとなっています。

  • ・根菜類:だいこん、かぶ、にんじん、ごぼう、ばれいしょ等
  • ・葉茎菜類:はくさい、キャベツ、ねぎ、たまねぎ、こまつな等
  • ・果菜類:きゅうり、かぼちゃ、トマト、なす、ピーマン、スイートコーン等
  • ・香辛野菜およびつまもの類:わさび、しょうが、とうがらし、うめ、食用ぎく等
  • ・果実的野菜:いちご、メロン、すいか等

上記の通り、総務省の区分ではトマトは「果菜類」になっています。驚きなのが、一般的に果物と考えられているいちごやメロン、スイカの扱いで、これらは果実的野菜と、野菜に分類されているのです。これは、日本国内での野菜と果物の分類が以下のように考えられているからです。

野菜と果物の分類について

野菜と果物の分類については、農林水産省などがはっきりとした定義を設けているわけではありません。ただ、生産分野においては、以下のような特徴を持つものを野菜と定義しています。

  • ・田畑で栽培されるもの(山野で採れるものは山菜に分類)
  • ・副食物であること(ご飯のおかずとなるもの)
  • ・加工を前提としないこと(こんにゃくなど加工が前提となるものは野菜の分類ではない)
  • ・草本性であること(木になるものは野菜ではない)

基本的には、上記の条件にあてはまるものが野菜となります。ただ、一般消費者などの認識では、これと少し異なる扱いを受ける物もあります。例えば、スイカやイチゴ、メロンなどは、木になる果実ではありませんが、野菜ではなく果物と言う認識が一般的です。また、木になるアボガドに関しては、果物と言うイメージではなく、野菜と認識している方がほとんどだと思います。

野菜と果物の分類に関しては、明確な定義のようなものがないので、その点は注意しましょう。

トマトの選び方について

それでは、食べごろを向かえているトマトのサインについて解説します。スーパーなどでトマトを購入する際には、以下の点を確認しながら選ぶと良いです。

①ヘタが緑色でピンっと尖っている

新鮮なトマトは、ヘタが鮮やかな緑色をしていて、ピンっと尖っています。したがって、トマトを選ぶときには、ヘタの状態を確認しましょう。

ヘタの部分が枯れている、萎えているというものは、時間が経過している証拠なので選ばないようにしましょう。

②ハリがあって実がずっしりとしている

新鮮なトマトは、見た目にもハリがあります。その逆に、萎びて見えるものは、長時間店頭に並んでいたと考えられるため、既に鮮度が落ちていると言えます。

また、トマトを手に持った時、ずっしりとした重みを感じるものがおすすめです。

③鮮やかな赤色に色づいている

りんごや桃も果皮が濃く色づくと食べごろと言われていますよね。トマトも同様で、表面がしっかりと赤色に色づいているものが食べごろを向かえているサインとなります。

果皮がしっかりと赤色になっているものは、熟して食べごろを向かえているので美味しく食べられます。その逆に、緑色が残っているものは未熟なので、本来のジューシーさを楽しめない可能性があります。

トマトは追熟するのか?

スーパーなどに並んでいるトマトは、既に食べごろを向かえているものが多いです。そのため、購入して家に持ち帰れば、すぐに食べることができます。

しかし、近所の方にトマトを頂いた、家庭菜園でトマトを栽培しているなどと言う場合、まだ真っ赤に色づいているとは言えない状態のものもあるかと思います。こういったトマトに関しては、すぐに食べるのではなく、しばらく追熟させて食べごろを向かえてから食べるのがおすすめです。実は、トマトは追熟する野菜なので、上手に対処すれば、実が柔らかくなったり、甘味が増したりと、最適な状態で食べることができるようになるのです。

トマトの追熟に関しては、以下の方法で追熟させると良いです。

  • 1.ポリ袋に入れて、20度前後の常温に2〜3日置く
  • 2.赤くなったら、ヘタを下向きにして冷蔵庫の野菜室に入れて保存する

トマトを追熟させる際は、15〜25℃が適温とされているので、温度に注意しながら追熟させてください。また、トマトはエチレン感受性が高いので、エチレンガスを多く出すりんごなどと一緒に追熟させると早く追熟が進みます。
なお、完熟したトマトは、冷やし続けると香りが失われてしまうので注意してください。食べきれない時は、新聞紙などで包み、野菜室で保管しましょう。

まとめ

今回は、果物か野菜かで迷ってしまう方が多いトマトについて解説しました。昨今では、果物のような甘さを持つトマトが登場していて、フルーツトマトなどとしてスーパーなどで販売されるようになっています。そのため、トマトは果物に近い存在なのではないかと考える人も少なく内容です。

ただ、日本国内での野菜と果物の分類については、「甘いかどうか?(糖度が高いのか)」は関係がありません。実際に、糖度の高さだけで考えると、数ある甘いフルーツよりも「甘い」という印象など一切ないであろうニンニクの方が高いという結果になるのです。

野菜か果物なのかの分類については、草になる果実か木になる果実かで分類されるケースが多く、総務省などの分類では、いちごやスイカ、メロンが野菜という扱いになっているなど、意外に面白い分類法になっているの興味がある方は調べてみると良いでしょう。

記事内では、食べごろを向かえているトマトのサインなどもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。