今回は、自宅の庭に木を植えている方が、何らかの理由で庭木を処分しなくてはならなくなった時の対処について解説します。

自宅に、広めの庭がある家の場合、庭木を植えることで花見を楽しんだり、果物の収穫を楽しんだりすることが可能です。実際に、びわや柿、いちじくなどは、日々のお手入れなどを特にしなくても実をつけてくれる果物として有名で、ひとまず庭木として植えてみたことがあるという人も少なくないのではないでしょうか?

ただ、実際に庭で植物を育ててみると、落ち葉の掃除に苦痛を感じたり、隣家の敷地に枝が出てしまいトラブルが発生したりと、さまざまな問題が生じてしまうこともあります。そのため、庭に植えている木を伐採して処分したいと考えてしまうことも少なくないのではないでしょうか?

それでは、庭木の処分はどのようにしてするのが正しい方法なのでしょうか?単に木を切るだけであれば、誰にでもできますが、伐採した木を自宅の敷地内で燃やすわけにはいきませんし、廃棄する方法がわからず伐採に躊躇してしまうことも少なくないと言われています。そこでこの記事では、邪魔になった庭木の処分方法について解説します。

庭木の主な処分方法について

それでは、庭木の伐採を検討している方がおさえておきたい主な処分方法について解説します。隣家にまで枝が伸びている…なんて場合、迷惑をかけないように庭木は伐採しなければいけませんが、切った後の木材の処分方法に悩む方は多いはずです。

なお、「ひとまず伐採して、木は庭に放置しておこう!」などと考える人もいますが、こういった考えは新たなトラブルを引き起こす可能性があるので、庭木を伐採する前に木材の処分方法はきちんと決めておきましょう。伐採した木材を、庭に放置してしまうと、害虫の繁殖を招いたり、小さなお子様が木材で怪我をするといったトラブルの可能性があります。特に野ざらしで木材を放置した時には、雨に濡れた木材が腐食し、シロアリが繁殖してしまう…なんて恐れもあります。自宅の庭でシロアリが発生すると、住宅にまでその被害が及ぶ恐れがありますので、絶対に木材を放置することはないよう、処分方法をあらかじめ決めておきましょう。

ここでは、主な木材の処分方法をご紹介しますので、自宅の庭木の処分が必要になった際の参考にしてみてください。

可燃ごみの日に出す

庭木の処分方法として最もわかりやすいのが、自治体回収の「燃えるゴミ」の日に出すという方法です。自治体のごみ回収であれば、所定の場所に出されたゴミは無料で回収してもらうことができますので、木材の処分費用のことも気にせずに庭木の処分が可能です。

ただ、自治体の燃えるゴミの回収については、地域によってルールが設けられています。各自治体が規定しているルール通りにゴミを出さなければ、回収してもらうことができないので、近隣トラブルの原因になってしまいます。なお、自治体の燃えるゴミの回収については、「ゴミの大きさ」で回収可能かどうかが線引きされるのが一般的です。

多くの自治体では、「50㎝以下のゴミ」と言ったサイズに関する基準が設けられていますので、庭木の処分を燃えるゴミの日に出したいと考えている場合、ルール通りの大きさまで折ったり切ったりして小さくしなければいけません。自治体によっては、太さや束の幅などについて基準が設けられていたりしますので、その辺りのルールもきちんと確認しましょう。

庭木を処分する際には、ルール通りの大きさまで木材を小さくして、ゴミ袋に入れる、紐で縛るといった方法でまとめて出しましょう。ゴミの収集場所で木材がバラバラになると、地域の景観を壊す原因になるので、そういったこともないようにしなければいけません。

参考として大阪市の普通ゴミとして木材を出す場合のルールを下で紹介します。

植木・剪定枝(最大の辺または径が30センチメートル以下のもの)
一時に多く出されますと、収集に支障をきたすほか、有料収集(「粗大ごみ」)となる場合もあります。少しずつ分けて出していただきますよう、ご協力をお願いします。
引用:大阪市

粗大ごみとして収集してもらう

普通ゴミのサイズまで小さくするのが難しい場合、粗大ごみとして処分するという方法があります。枝がそれなりに太く小さくするのが難しい、量が多いため普通ゴミに出しきれないなんて場合は、普通ゴミの回収ではなく、粗大ごみに出しましょう。

粗大ゴミの回収については、自治体によって回収方法が異なりますので、きちんと調べてから利用しましょう。多くの場合、自治体のwebサイトから回収日を予約し、回収してもらうための費用としてコンビニなどでシールを購入するという方法になっていると思います。

自治体による粗大ゴミの回収費用は、そこまで高くはないので、下で紹介する専門業者に依頼するよりはかなり安価に処分が可能です。粗大ごみの処分費用は、木の大きさによって変わりますが、200~1,000円程度で処分が可能です。詳細は、自治体のHPなどで公開されているはずなので、お住まいの自治体のHPで確認してみてください。

自治体のごみ処理場に持ち込む

実は、自治体のごみ処理場は、自分でゴミを持ち込むことも可能です。普通ゴミに出して庭木を回収してもらう場合、小さくした庭木を少しずつ出していく必要があるため、全ての庭木を処分し終わるまでにかなりの時間を要してしまう可能性があります。したがって、まとまった量を回収してもらえない場合は、自分でゴミ処理場に持ち込むという方法で、素早く処分するのがおすすめなのです。庭に木材を放置すると、シロアリなどの害虫の繁殖を招く恐れがあるため、可能な限り早く処分したほうが良いのです。

自治体のごみ処理場に自分でゴミを持ち込めば、粗大ごみに出すときの費用よりも安く処分することが可能です。詳細な費用は自治体ごとにかわりますが、一般的に粗大ごみ回収の半額程度で処分ができるとされています。

ただ、ゴミ処理場に持ち込むためには、トラックなどを用意しなければならないので、その辺りの準備がなかなか難しいです。

専門業者に伐採から依頼する

成長した柿の木など、一般の方が伐採することが難しい庭木も少なくありません。この場合、素人の方が伐採を行うと、予想しなかった方向に木が倒れ、家が破損する、けが人が出るなんて恐れもあります。したがって、大きな木の伐採・処分は、専門業者に依頼しましょう。

庭木の伐採を依頼できるのは、造園業者や土木工事業者、外構工事業者などです。こういった業者は、どの地域でも数件ほどの会社があるはずなので、知人などに知り合いがいないか確認してみると良いでしょう。知り合いにいない場合は、ネットで検索して近くの業者に連絡してみると良いでしょう。専門業者に依頼すれば、木の伐採だけでなく、木材の廃棄も一緒に依頼することができます。

ただし、自治体のごみ回収と比較すると、庭木の伐採・処分にそれなりのコストを覚悟しなければいけません。伐採を自分で行い、木材の処分だけをお願いする場合でも、5,000~10,000円程度が相場ですし、伐採まで依頼するとなるともう少し費用がかかります。庭木の伐採・処分にかかる費用は、木の大きさや依頼する業者によって変わりますので、詳細は近くに業者に問い合わせしてみましょう。

専門業者に依頼すれば、伐採から木材の処分まで、スピーディに行ってくれますので、効率良く庭木の処分ができる点がメリットです。

不用品回収業者に依頼する

庭木の処分をできるだけ早くしたいという場合は、不用品回収業者に相談するという方法もあります。

不用品回収業者は、上で紹介した方法よりもコストがかかる場合が多いですが、連絡した当日に木材の回収に来てくれることもあるなど、フットワークが非常に軽いのが特徴です。また、木材と一緒に、家の中にある邪魔な不用品の処分も依頼できますので、処分したいものの量が多い場合は、不用品回収業者に相談するのが良いかもしれません。

なお、不用品回収業者もある意味専門業者となりますが、伐採作業を依頼できる会社はほとんどないと思います。基本的には、伐採・剪定・ゴミ集めまでは依頼者側が行っておき、トラックへの積み込みから行ってもらえるサービスとなります。

まとめ

今回は、庭に植えている木の処分が必要になった際、正しい処分方法とはどのような手段なのかについて解説しました。記事内でご紹介したように、木材は自治体の普通ゴミの日に出すことは可能ですが、大きさや分別方法について自治体ごとに明確なルールが設けられています。万一、ルールを守らない状態で自治体回収に出した場合、ゴミ置き場に取り残された状態で放置されることになるため、近隣トラブルの原因となってしまうでしょう。

庭木の処分を考えたとき、最も安心できる方法は、地元の造園業者や外構業者に相談し、伐採から行ってもらうという方法です。庭木でも、それなりの大きさの木を伐採する場合には、危険を伴う作業となりますので、専用の道具などを持っていない方は、伐採から木材の処分まで専門家に依頼すべきです。

ちなみに近年では、キャンプなどのアウトドアレジャーの人気が高くなっており、焚き火用の木材を求めているという方も少なくないそうです。したがって、知り合いにキャンプを趣味にしているという方がいれば、木材を無料で引き取ってもらえる可能性もあるので、声をかけてみるのも良いのではないでしょうか。