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デラウェアは皮ごと食べても問題ないのかご紹介!
今回は、ぶどうの中でも、小粒でお手頃な価格で手に入るデラウェアについて解説します。
近年のぶどう業界では、「種無し・皮ごと食べられる」という点がトレンドになっていて、贈答品用のぶどうでは、シャインマスカットなどの皮ごと食べられるぶどうが人気になっています。もちろん、昔ながらの巨峰やピオーネなど、皮を剥いて食べるぶどうの人気がないわけではないのですが、お子様と食べるぶどうと考えると、「皮ごと食べられる」品種の方が手間が無くて良いと考える人が多いと思います。
このように、皮ごと食べられるぶどう品種が増えている中で、スーパーなどで安く手に入れられるデラウェアについて「このぶどうも皮ごと食べても良いのだろうか?」という疑問を持つ方が増えているそうです。デラウェアは、皮ごと口に含んで、後から皮の部分だけ吐き出すという食べ方が一般的だと思うのですが、他のぶどうの皮が食べられるのならデラウェアもわざわざ皮を吐き出す必要なんかないのではと考えるのだと思います。
そこでこの記事では、大衆ぶどうとして人気のデラウェアについて、「皮ごと食べてもいいのか?」を解説します。
デラウェアを皮ごと食べる時の懸念点
昨今のぶどう業界では、シャインマスカットなどの大粒ぶどうの人気が高くなています。しかし、大粒のぶどうの多くは、贈答品用に品種改良されているということもあり、ブランド価値が高く、高級フルーツという扱いになっています。そのため、普段の食卓でデザートとして食べる機会は少なく、頂き物として年に数回程度食べる感じのフルーツになっています。
ただ、ぶどうの中でもデラウェアに関しては、スーパーなどで安価に販売されている大衆フルーツとして人気です。夏などは、冷蔵庫で冷やしておけば、お子様の健康的なおやつとして与えることができるため、定期的に購入しているという方が多いです。
それでは、このデラウェアについては、最近のトレンドとなっている「皮ごと食べられるぶどう」の一種とみなしても良いのでしょうか?実は、デラウェアに関しては、多くの方が「皮は食べない」と認識しているようです。実際に、ウェザーニュースがアンケート調査を行った所、デラウエアを食べる際「皮は食べない」と回答している人が8割を超えていたそうです。
それでは、デラウェアの皮について、これを食べない人は何を懸念点としているのでしょうか?ここではまず、デラウェアを皮ごと食べた時の懸念点と思われているポイントをご紹介します。
データ参照:ウェザーニュースより
皮ごと食べる時の懸念点
デラウェアは、アメリカ原産のブドウ品種で、日本には明治時代に伝来し山梨県や山形県で栽培が盛ん行われていました。特に1980年代後半にはブドウ全体の栽培面積の約40%を占めていたとされ、日本で最も多く食べられていたぶどう品種と言えます。そのため、少し前までは「ぶどう」と聞いたときデラウェアを思い浮かべる方が多かったように思えます。
デラウェアは、日本でも長い歴史のあるぶどう品種なのですが、基本的には「皮は食べない」品種であるというイメージが強いです。それでは、デラウェアを皮ごと食べることに抵抗を持っている方は、何を懸念としているのでしょうか?デラウェアの「皮は食べない」という方は、以下のような懸念点を指摘する方が多いです。
- ・皮に付着している農薬が気になる
- ・皮の表面についている白い粉が気になる
- ・ぶどうの味が悪くなる
- ・小さな子供に皮を食べさせるとお腹を壊すのでは…と気になる
デラウェアを皮ごと食べるのに抵抗がある人の多くは、農薬を一緒に口にしてしまう、表面の白い粉を農薬と勘違いしているというケースが多いです。なお、デラウェアに限らず、ぶどうの表面に付着している白い粉は、ブルームと呼ばれる天然成分で、人体に悪影響はありません。ブルームは、ぶどう自身が果実を乾燥や病気から守るために出しているものなので、新鮮なぶどうの証拠なのです。
なお、小さなお子様にデラウェアを与える場合、皮ごとではなく皮は吐き出させるのがおすすめです。詳しくは後述しますが、大量にぶどうの皮を食べてしまうと、お腹を壊してしまう恐れがあります。
デラウェアは皮ごと食べても良い?
それでは本題の「デラウェアは皮ごと食べても良いのか?」について解説していきます。答えから言ってしまいますが、デラウェアは「皮ごと食べても構わない」が回答となります。
皮ごと食べる際の懸念点についてですが、そもそも日本の農作物は、農薬の使用基準が厳しく設けられているため、スーパーなどで販売されている果物などに関しては、そのまま食べても農薬を原因に健康被害などが生じる可能性は限りなく低いです。また、ぶどう表面の白い粉に関しては、先ほど紹介したように、ぶどうそのものが出している天然成分で、人体に悪影響を与えることはありません。それどころか、白い粉は、新鮮である証拠となるので、購入するぶどうを選ぶときには、このブルームが多く付着している物を積極的に選んだ方が良いのです。
さらに、ぶどうは、その栄養素の多くが皮の部分に含まれています。つまり「皮ごと食べても良いのか?」と気にするのではなく、栄養面のことを考えると、本来は皮ごと食べる事が推奨されるまであるのです。デラウェアの皮には、以下のような栄養素が含まれています。
- ・アントシアン
- ・レスベラトロール
- ・食物繊維
アントシアンやレスベラトロールは、ポリフェノールの一種です。つまり、ぶどうに含まれているポリフェノールを摂取するためには、皮ごと食べる必要があるのです。デラウェアに含まれているアントシアンやレスベラトロールは、強い抗酸化作用があるため、目や身体の老化防止、目疲れや視力回復の効能などが期待できると言われています。
この他、ぶどうの皮には食物繊維も多く含まれているので、食物繊維の摂取がしたい人は皮ごと食べるのがおすすめです。
デラウェアを皮ごと食べる時の注意点
それでは最後に、デラウェアを皮ごと食べる時の注意点についても簡単にご紹介します。
デラウェアは、大粒ブドウと比較すると皮が薄いので、皮ごと食べたとしても違和感などは感じにくいと思います。しかし、皮に含まれるポリフェノールが要因で、少し苦みを感じることがあるので、その点は注意しましょう。特に、小さなお子様の場合、この苦みを嫌う可能性があります。
また、ぶどうには果糖が多く含まれているため、小さなお子様が大量に食べた時には、腸内環境の悪化を引き起こし、消化不良になることがあります。果糖を大量に摂取すると、糖が発酵してガスを発生させるのです。その結果、消化不良に繋がるといった感じです。この他、皮ごと大量に摂取した時には、腹痛や下痢を起こすこともあるので、特に小さなお子様に与える時は注意が必要です。
大人の人なら、1日1房食べても問題ないと言われますが、1~2歳のお子様に食べさせる場合、1日に15粒程度にしましょう。
まとめ
今回は、ぶどうの中でも、お手頃価格で手に入れることができ、大衆ぶどうとして人気のデラウェアについて、皮ごと食べても構わないものなのかを解説しました。
記事内でご紹介したように、デラウェアは一般的に「皮は食べない」と認識している人が多いです。しかし、デラウェアの皮を食べることで健康被害のリスクがあるというわけではなく、成人の方であれば皮ごと食べても問題ないのです。さらに、ぶどうのポリフェノールなどは、主に皮の部分に含まれているため、栄養を余さず摂取したいと考えるなら、皮ごと食べた方が良いです。
ただ、皮ごと食べた時には、少し苦みを感じる場合もあるので、それを嫌う人は今まで通り、皮を吐き出すと良いですよ。